受け口(反対咬合)の歯列矯正|原因・治療法・費用・期間を年代別にやさしく解説

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受け口(反対咬合・下顎前突)は、下の前歯が上の前歯より前に出ている噛み合わせです。

歯の傾きが主な原因の軽度なケースでは歯列矯正で改善を目指す場合があり、骨格のズレが大きい場合は外科手術を併用する外科矯正が検討されることがあります。

原因や年代によって治療法・費用・期間は大きく変わり、子どもでは成長を利用した早期治療、大人では歯列矯正または外科矯正が中心です。本記事では、受け口の原因とタイプ、年代別の治療法、費用相場(税込)と期間、保険適用、医療費控除、放置リスクを中立に整理します。適応や治療結果には個人差があります。

この記事でわかること
  • 受け口(反対咬合)の原因と歯性・骨格性・機能性のタイプ
  • 子ども・大人それぞれの治療法と相談時期の目安
  • 治療法別の費用相場(税込)・期間・主なリスク
  • 保険適用・医療費控除の基本的な考え方
  • 受け口を放置した場合に起こり得るリスクと受診の目安

自由診療として確認したい事項:一般的な歯並びや見た目の改善を目的とする受け口の矯正治療は、公的医療保険が適用されない自由診療として行われることが多い治療です。治療内容は、ワイヤー矯正やマウスピース矯正などの装置を使って歯を少しずつ動かし、歯並びや噛み合わせの改善を目指すものです。

骨格のズレが大きい場合は、あごの骨を外科的に移動する手術と術前・術後の矯正治療を組み合わせる外科矯正が検討されることがあります。費用は、自由診療の歯列矯正で約60万〜170万円(税込)、自由診療の外科矯正で約150万〜400万円(税込)が一つの目安です。

治療期間は歯列矯正で約1〜3年、外科矯正で約2〜4年が目安です。主なリスク・副作用には、歯の痛み、装置による口内炎、むし歯・歯周病リスクの上昇、歯根吸収、歯肉退縮、顎関節症状、後戻り、発音しづらさ、計画どおりに歯が動かない可能性、抜歯が必要になる可能性、外科矯正では全身麻酔・入院・腫れ・痛み・出血・感染・しびれ・口が開けにくい時期があることなどがあります。

受け口(反対咬合)とは|定義とセルフチェック

受け口とは、奥歯を噛み合わせたときに下の前歯が上の前歯より前に出る、または前歯が逆に噛み合う状態です。

歯科では「反対咬合」や「下顎前突」と呼ばれることがあります。前歯だけが反対になっている場合もあれば、下あご全体が前に出て横顔の印象に影響している場合もあります。

参考:日本矯正歯科学会「矯正歯科治療とは?」

正常に近い噛み合わせでは、奥歯を噛んだときに上の前歯が下の前歯を外側から軽く覆います。

受け口では、この上下関係が逆転し、下の前歯が前に出ているように見えます。鏡で奥歯を噛み合わせた状態を確認すると、前歯の位置関係に気づくことがあります。

たとえば、前歯で麺やサンドイッチを噛み切りにくい、サ行やタ行が発音しづらい、横顔で下あごの突出が気になる、子どもの頃から「しゃくれ」と言われたことがある、といった場合は、受け口が関係している可能性があります。

ただし、見た目だけで原因や治療法を判断することはできません。

受け口は、前歯の傾きだけで起きているのか、上あご・下あごの骨格差が関係しているのかで治療の難易度が変わります。

確定には、歯科でのレントゲン、口腔内写真、歯型、噛み合わせの検査などが必要です。状態の現れ方には個人差があります。

受け口(反対咬合)を歯性・骨格性・機能性の3タイプで比較した図解

歯性・骨格性・機能性の3タイプ

受け口は原因によって、歯性、骨格性、機能性の3タイプに大きく分けられます。

実際には複数の要因が重なっていることもあります。

歯性の受け口は、下の前歯が前に傾いている、または上の前歯が内側に傾いていることで起こるタイプです。

あごの骨格差が小さい場合は、歯列矯正で歯の傾きを整えることで改善を目指せることがあります。

骨格性の受け口は、下あごが大きい、上あごの成長が不足している、上下のあごの位置関係にズレがあるといった骨格の問題が主な原因です。

骨格のズレが大きい場合、歯だけを動かしても十分な改善が難しく、外科矯正が検討されることがあります。

機能性の受け口は、下あごを前に出して噛む癖や、舌で下の前歯を押す癖などによって、一時的または習慣的に反対咬合になっているタイプです。

特に子どもでは、噛み合わせの誘導や口周りの機能改善で対応できる場合があります。ただし、どのタイプに当てはまるか、どの治療でどこまで改善を目指せるかは精密検査で判断します。適応や変化には個人差があります。

受け口になる原因(遺伝・癖・成長)

受け口の原因には、遺伝などの先天的な要因と、舌癖・口呼吸・頬杖などの後天的な習慣が関わることがあります。

原因は一つとは限らず、骨格の特徴、歯の傾き、あごの成長、口周りの癖が複数重なる場合もあります。

遺伝・骨格による先天的な原因

下あごが大きい、上あごの成長が弱いといった骨格の特徴は、遺伝的な傾向として現れることがあります。

家族に受け口の人がいる場合、子どもにも似た骨格傾向が見られることがあります。ただし、家族に受け口の人がいるからといって、必ず同じ状態になるわけではありません。

乳歯の時期から下あごが前に出ている、家族に同じような噛み合わせの人が複数いる、横顔で下あごの突出が目立つといった場合は、骨格性の受け口が背景にある可能性があります。

子どものうちは成長を利用した治療が検討されることがありますが、大人では成長誘導はできないため、歯列矯正または外科矯正を含めて検討します。

骨格性の受け口は、成長に伴って状態が変化することがあります。

子どもの時期に相談しておくと、成長を見ながら治療のタイミングを判断しやすくなります。同じ遺伝傾向でも程度や現れ方には個人差があります。

舌癖・口呼吸・頬杖などの後天的な原因

受け口は、舌で下の前歯を押す癖、口呼吸、頬杖、下あごを前に突き出して噛む癖などによって起こる、または悪化することがあります。

舌が常に下の前歯の裏側に当たっていると、下の前歯が前に押されやすくなることがあります。

口呼吸が習慣になっていると、口周りの筋肉のバランスが乱れ、歯並びやあごの発育に影響することがあります。

頬杖やうつぶせ寝など、あごに偏った力がかかる習慣も、噛み合わせに影響する可能性があります。

子どもの場合、こうした機能的な原因が関わっていると、癖の改善や口腔筋機能療法(MFT)などが治療の補助として検討される場合があります。

一方、大人では癖を直すだけで完成した噛み合わせが自然に改善することは少なく、矯正治療が必要になる場合があります。癖の影響度や改善の程度には個人差があります。

ベストチョイス編集部からのひとこと

矯正歯科の掲載情報を整理していると、受け口の相談で見落とされやすいのが「歯の傾きが原因か、骨格のズレが原因か」という見極めです。同じ受け口に見えても、歯性なら歯列矯正、骨格性なら外科矯正の併用と、治療法も費用も大きく変わることがあります。

「マウスピースだけで改善できる」と一律に判断するのは避け、まずは精密検査で自分のタイプを確認することをおすすめします。タイプによって保険適用の可否も変わるため、複数の選択肢を提示してくれる医院を選ぶと比較しやすくなります。

受け口を放置するリスク・デメリット

受け口を放置すると、見た目の悩みだけでなく、前歯で噛み切りにくい、発音しづらい、奥歯や顎関節に負担がかかる、むし歯・歯周病リスクが高まるといった問題につながる場合があります。

症状の出方には個人差がありますが、気になる場合は早めに相談すると、治療の選択肢を確認しやすくなります。

上下の前歯がうまく噛み合わないと、麺やサンドイッチなどを前歯で噛み切りにくくなることがあります。

その結果、奥歯ばかりで噛む癖がつき、奥歯のすり減りや負担の偏りにつながる場合があります。

また、口を閉じにくい状態が続くと、口呼吸になりやすく、口の中が乾燥しやすくなります。

唾液による自浄作用が働きにくくなると、むし歯や歯周病、口臭のリスクが高まることがあります。

発音面では、サ行・タ行などが不明瞭になり、人前で話すことに苦手意識を持つ場合があります。

噛み合わせのアンバランスが顎関節に負担をかけると、あごの痛み、音、口の開けにくさなどにつながることもあります。

子どもの場合、骨格性の受け口を長く放置すると、成長とともに上下のあごのズレが大きくなる可能性があります。

すべてのケースで外科矯正が必要になるわけではありませんが、早めに相談して経過を見ておくと、成長を利用した治療を検討しやすくなります。

子どもの受け口の治療法と相談時期

子どもの受け口治療は、あごの成長を利用できる点が大きな特徴です。

乳歯列期ではムーシールドなどの装置、混合歯列期では上顎前方牽引装置やチンキャップなどが検討されることがあります。ただし、治療を始める時期や装置の種類は、歯の生え変わり、あごの成長、受け口のタイプによって異なります。

子どもの受け口(反対咬合)治療の流れを年齢に沿って整理した図解

乳歯の時期に受け口が見られても、成長や生え変わりの過程で変化することがあります。

そのため、すぐに本格的な矯正装置を使うとは限らず、経過観察や癖の改善から始める場合もあります。一方で、3歳児健診や就学前後で反対咬合を指摘された場合、家族に受け口の人がいる場合、下あごの突出が強い場合は、早めに矯正歯科で相談しておくとよいでしょう。

乳歯列期に用いられることがあるムーシールドは、主に就寝時に装着し、舌や口周りの筋肉のバランスを整えることを目的とした装置です。

機能性の要素が強い反対咬合で検討されることがあります。ただし、すべての受け口に適応するわけではありません。

歯の生え変わり時期には、上あごの成長を前方へ促す上顎前方牽引装置(フェイスマスク)や、下あごの成長方向を管理するための装置が検討されることがあります。

これらは成長期に使われる治療であり、骨格の土台づくりに関わることがあります。

ただし、早期治療だけですべての受け口が完結するわけではありません。

永久歯が生えそろった後に仕上げの矯正が必要になることや、骨格性が強い場合は成長終了後に外科矯正を検討することもあります。装置の適応や効果、必要な治療期間には個人差があるため、開始時期は歯科医師と相談して決めましょう。

大人の受け口の治療法(歯列矯正・外科矯正)

大人の受け口は、歯の傾きが主な原因の軽度なケースでは、ワイヤー矯正やマウスピース矯正で改善を目指す場合があります。

一方、下あごが大きく前に出ている、上あごの成長不足が強いなど、骨格のズレが大きい場合は、外科矯正が検討されることがあります。

大人は成長が止まっているため、子どものようにあごの成長を誘導する治療はできません。

そのため、歯を動かして見た目と噛み合わせのバランスを整える方法、またはあごの骨を手術で移動する方法を選びます。どの方法が適するかは、骨格のズレの程度、歯の傾き、噛み合わせ、希望する仕上がりによって異なります。

治療法 適応の目安 費用の目安(税込) 期間の目安
ワイヤー矯正 軽度〜中等度の歯性中心の受け口 約60万〜130万円 約1.5〜3年
マウスピース矯正 軽度の歯性受け口・適応症例 約60万〜120万円 約1〜3年
外科矯正(自由診療) 骨格性で重度のズレ 約150万〜400万円 約2〜4年
外科矯正(保険診療) 顎変形症などで条件を満たす場合 数十万円程度になることがあります 約2〜4年

ワイヤー矯正・マウスピース矯正(カモフラージュ治療)

骨格のズレが軽度で、歯の傾きが主な原因の受け口では、ワイヤー矯正やマウスピース矯正で歯を動かし、噛み合わせの改善を目指すことがあります。

骨格のズレを手術で動かすのではなく、歯の位置や傾きを調整して見た目と噛み合わせのバランスを取るため、カモフラージュ治療と呼ばれることがあります。

ワイヤー矯正は、歯にブラケットとワイヤーを付けて少しずつ歯を動かす方法です。

適応範囲が比較的広く、受け口の治療でも検討されることがあります。費用は約60万〜130万円(税込)、治療期間は約1.5〜3年が一つの目安です。

マウスピース矯正は、透明な装置を一定時間装着し、段階的に交換しながら歯を動かす方法です。

目立ちにくく取り外せる一方で、装着時間を守る自己管理が必要です。軽度の歯性受け口では検討されることがありますが、骨格性の受け口や大きな噛み合わせのズレには向かない場合があります。

いずれの方法でも、上下の歯に顎間ゴムをかけて噛み合わせを誘導する場合があります。

ゴムの装着時間を守れないと、計画どおりに進まないことがあります。主なリスク・副作用として、痛み、装置による口内炎、むし歯・歯周病リスク、歯根吸収、歯肉退縮、後戻り、抜歯が必要になる可能性、適応を超える骨格性の受け口では十分な改善が得られない可能性などがあります。適応や仕上がりには個人差があります。

外科矯正(手術を併用する治療)

下あごが大きく前に出ている、または上あごとの骨格差が大きい受け口では、外科矯正が検討されることがあります。

外科矯正は、術前矯正、あごの骨を移動する手術、術後矯正を組み合わせて、噛み合わせと顔貌の改善を目指す治療です。

一般的な流れは、まず術前矯正で歯並びを手術に適した状態へ整え、その後、入院して全身麻酔下であごの骨を移動する手術を行い、術後矯正で噛み合わせを仕上げます。

精密検査、手術、入院、術後の経過観察を含めると、治療全体で約2〜4年かかることがあります。

自由診療で外科矯正を行う場合、費用は約150万〜400万円(税込)が一つの目安です。

一方で、顎変形症などと診断され、所定の施設基準を満たした医療機関で、外科手術を伴う矯正治療を受ける場合は、保険診療の対象になることがあります。保険診療の場合でも、検査、手術、入院、装置、通院、高額療養費制度の利用状況などによって自己負担額は変わります。

外科矯正の主なリスク・副作用には、全身麻酔に伴うリスク、術後の腫れ・痛み・出血・感染、口が開けにくい時期があること、食事制限、唇やあご周辺のしびれ、後戻り、入院や通院の負担などがあります。

身体的・経済的な負担が大きい治療であるため、矯正歯科と口腔外科で十分に説明を受け、保険適用の可否も含めて検討することが大切です。手術の適応や効果、回復の経過には個人差があります。

ベストチョイス編集部からのひとこと

矯正歯科の費用情報を整理すると、外科矯正は「自由診療か保険診療か」で自己負担が大きく変わります。顎変形症などと診断され、対応できる医療機関で治療を受ける条件を満たすと、保険診療の対象になる場合があります。

比較する際は、提示された総額に術前・術後の矯正費用、手術費、入院費、検査費、保定費用が含まれるか、保険診療に対応できる連携施設があるかまで確認すると判断しやすくなります。見た目だけでなく、保険の可否と通える範囲も合わせて相談先を選びましょう。

受け口矯正の費用・期間・保険適用

受け口矯正の費用と期間は、治療法と骨格のズレの程度で大きく異なります。

歯列矯正のみの場合は自由診療で約60万〜170万円(税込)・約1〜3年、外科矯正を伴う場合は自由診療で約150万〜400万円(税込)・約2〜4年が一つの目安です。保険診療の対象になる場合は、自己負担を抑えられることがあります。

矯正費用には、装置代のほかに、初診相談料、精密検査診断料、抜歯やむし歯治療などの事前処置費、月1回程度の調整料、治療後の後戻りを防ぐ保定装置(リテーナー)代などが加わる場合があります。

自由診療では、これらが「トータル費用」に含まれているか、別途請求かで実際の支払いが変わります。

費用負担が大きい場合は、デンタルローンや分割払いを用意する医院もあります。

利用する場合は、月々の支払額だけでなく、金利・手数料を含めた支払総額を確認しましょう。費用・期間ともに症例や医院による幅が大きく、個人差があります。

保険適用になる条件

矯正歯科治療は、一般的には保険適用外です。

ただし、一定の条件を満たす場合は、保険診療の対象になることがあります。代表的には、厚生労働大臣が定める疾患に起因する咬合異常、前歯および小臼歯の永久歯のうち3歯以上の萌出不全に起因し埋伏歯開窓術を必要とする咬合異常、外科手術を必要とする顎変形症の手術前・後の矯正歯科治療などです。

受け口では、骨格のズレが大きく、顎変形症と診断され、外科手術を伴う矯正治療が必要と判断された場合に、保険診療の対象になることがあります。

ただし、保険診療で矯正治療を行えるのは、所定の施設基準を満たし、地方厚生局へ届け出た保険医療機関に限られます。

参考:日本矯正歯科学会「矯正歯科治療が保険診療の適用になる場合とは」

見た目の改善のみを目的とした矯正や、手術を伴わない自由診療の歯列矯正は、通常は保険の対象外です。

保険適用を希望する場合は、初診時に「顎変形症としての診断や保険診療に対応しているか」「連携する口腔外科や病院があるか」を確認するとよいでしょう。診断の可否や適用範囲、最終的な自己負担額には個人差があります。

医療費控除の考え方

受け口の矯正治療は、年齢や目的などからみて治療として必要と認められる場合、医療費控除の対象になり得ます。

たとえば、噛み合わせ、咀嚼、発音など機能面の改善を目的とする治療では、対象になる可能性があります。一方で、容ぼうを美化する目的のみの矯正費用は対象外です。

参考:国税庁「医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例」

医療費控除は、支払った治療費そのものが戻る制度ではなく、一定の条件を満たす医療費について所得控除を受けられる制度です。

結果として、所得税や住民税の負担が軽くなる場合があります。1年間に自己または生計を一にする家族のために支払った医療費が一定額を超える場合に、確定申告で申請します。

デンタルローンを利用した場合、信販会社が立て替えた治療費本体は、ローン契約が成立した年の医療費控除の対象になり得ます。

ただし、金利や手数料相当分は対象外です。契約書や領収書、医療費の明細などは保管しておきましょう。税務上の判断は、税務署や税理士に確認してください。

受け口治療の注意点・受診の目安

受け口で気をつけたいのは、自己流のトレーニングや市販品だけで治そうとして時間を浪費すること、子どもの受け口を「そのうち治る」と長く放置することです。

受け口は自然に改善しにくい場合があり、特に骨格性では成長とともに上下のあごのズレが大きくなることがあります。

子どもでは、3歳児健診や就学前後で反対咬合を指摘された、家族に受け口の人がいる、いつも口が開いている、下あごを前に出して噛む、発音が気になるといったサインがあれば、早めに相談するとよいでしょう。

早期に相談しておくことで、経過観察でよいのか、成長を利用した治療が必要かを判断しやすくなります。

大人では、前歯で食べ物を噛み切りにくい、サ行・タ行が発音しにくい、横顔の下あごの突出が気になる、顎の痛みや音がある、歯のすり減りが気になるといった場合に、矯正歯科で検査を受けると、自分のタイプと治療選択肢を把握しやすくなります。

舌や口周りのトレーニング(口腔筋機能療法)は、機能性の改善や治療後の安定を助ける補助として検討される場合があります。

ただし、それだけで骨格性の受け口が改善するわけではありません。自己判断で長く様子を見るより、まずは原因を確認することが大切です。

治療後は、リテーナーによる保定を一定期間続ける必要があります。

保定を怠ると後戻りが起こることがあります。特に元の受け口の程度が大きかった場合や、舌癖などが残っている場合は、後戻り対策も含めて治療計画を確認しましょう。治療の要否や進め方、後戻りのしやすさには個人差があります。

※本記事は一般的な情報を整理したものです。受け口のタイプ、治療法の適応、保険適用、医療費控除の対象範囲は症例や制度の条件によって異なります。個別の診断・治療方針は歯科医師・矯正歯科医・口腔外科医へ、税務上の判断は税務署や税理士へ確認してください。

受け口に関するよくある質問

Q. 受け口はマウスピース矯正だけで改善できますか?

歯の傾きが主な原因の軽度な受け口であれば、マウスピース矯正で改善を目指せる場合があります。ただし、下あごの骨格そのものが前に出ている骨格性の受け口は、適応外となることがあります。その場合はワイヤー矯正や外科矯正が検討されます。まずは精密検査で歯性か骨格性かを見極めることが大切です。

Q. 大人になってからでも受け口は治療できますか?

大人でも受け口の治療は可能です。歯性の軽度な受け口は歯列矯正で、骨格性で重度の場合は外科矯正を併用して改善を目指すことがあります。成長が止まっているため、子どものようにあごの成長を誘導することはできません。治療法や期間は、骨格のズレの程度によって変わります。

Q. 受け口は矯正後に後戻りしますか?

治療後は歯が元の位置へ戻ろうとする力が働くため、リテーナー(保定装置)を一定期間使用しないと後戻りが起こることがあります。骨格性の要素が強い場合や、舌癖などが残っている場合も後戻りリスクに関わります。必要な保定期間や装着時間は症例によって異なるため、担当医の指示に従いましょう。

Q. 子どもの受け口は何歳から相談すべきですか?

3歳児健診や就学前後で反対咬合を指摘された場合、早めに矯正歯科へ相談するとよいでしょう。開始時期は、乳歯・永久歯の状態、あごの成長、受け口のタイプによって異なります。すぐ治療を始めるとは限らず、経過観察や癖の改善から始める場合もあります。

Q. 受け口は保険適用で治療できますか?

一般的な見た目の改善を目的とする矯正は自由診療になることが多いです。一方で、顎変形症と診断され、外科手術を伴う矯正治療が必要と判断された場合などは、条件を満たす医療機関で保険診療の対象になることがあります。保険適用の可否は診断と医療機関の施設基準によって決まります。

Q. 受け口の治療費は医療費控除の対象になりますか?

年齢や目的などからみて治療として必要と認められる場合は、医療費控除の対象になり得ます。噛み合わせ、咀嚼、発音など機能面の改善を目的とする矯正は対象になる可能性があります。一方、容ぼうを美化する目的のみの矯正費用は対象外です。判断に迷う場合は、歯科医院や税務署、税理士に確認してください。

まとめ

受け口(反対咬合・下顎前突)は、下の前歯が上の前歯より前に出る噛み合わせで、歯性・骨格性・機能性のタイプによって治療法が変わります。

歯の傾きが主因の軽度なケースではワイヤー矯正やマウスピース矯正で改善を目指す場合があり、下あごが大きく前に出た骨格性の重度なケースでは、外科矯正が検討されることがあります。

子どもでは、成長を利用した治療が検討できる場合があります。

3歳児健診や就学前後で反対咬合を指摘された場合は、早めに相談すると、経過観察でよいのか、装置を使う治療が必要かを判断しやすくなります。大人では、成長誘導はできないため、歯列矯正または外科矯正を含めた検討が中心になります。

費用は、歯列矯正のみで自由診療約60万〜170万円(税込)・約1〜3年、外科矯正を伴う場合は自由診療約150万〜400万円(税込)・約2〜4年が一つの目安です。

顎変形症などで条件を満たす場合は、保険診療の対象になることがあります。主なリスクとして、痛み、口内炎、むし歯・歯周病リスク、歯根吸収、後戻り、外科矯正での腫れ・しびれ・入院などがあります。

受け口は自然に改善しにくい場合があり、原因によって治療法や保険適用の可否が変わります。

見た目、発音、噛み合わせ、顎の違和感が気になる場合は、自己判断で放置せず、まずは矯正歯科で自分のタイプと選択肢を確認してください。

※本記事は一般的な情報を整理したものです。受け口の適応、費用、期間、保険適用、医療費控除の対象範囲は、症例や医療機関、制度の条件によって異なります。個別の治療判断は歯科医師・矯正歯科医・口腔外科医へ、税務上の判断は税務署や税理士へ確認してください。治療効果・適応・期間・費用には個人差があります。

ベストチョイス編集部
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