小児矯正で抜歯は必要?抜く歯の種類・避けられるケースと費用の目安を解説

投稿日
Index目次

小児矯正では、永久歯を抜かずに治療を進められる場合があります。乳歯と永久歯が混在する時期にあごの成長を利用してスペースを確保できれば、健康な永久歯の抜歯を避けられる可能性があります。一方で、歯とあごのバランスが大きく崩れている場合や、過剰歯(本来より多く作られた歯)・なかなか抜けない乳歯がある場合は、抜歯が選択されることもあります。

本記事では、抜く歯の種類、抜歯が必要・不要になるケース、タイミング、費用の目安、後悔しない考え方を中立に整理しました。適応や進み方には個人差があります。

この記事でわかること
  • 小児矯正で抜歯が必要になる理由と抜く歯の種類
  • 第一期治療で永久歯の抜歯を避けられることがある仕組み
  • 乳歯・過剰歯を抜くタイミングと判断の目安
  • 抜歯のリスク・費用の目安(税込)と受診の目安

小児矯正で抜歯は必要?基本の考え方

小児矯正では、すべての子どもに抜歯が必要なわけではなく、永久歯を抜かずに治療できるケースもあります。乳歯と永久歯が混在する時期にあごの成長を利用してスペースを整えられれば、健康な永久歯の抜歯を避けられる可能性があります。ただし、歯とあごの大きさのバランスが大きく崩れている場合などは、抜歯が選択肢になることもあります。

小児矯正は大きく、乳歯と永久歯が混在する時期に行う第一期治療(早期治療)と、永久歯が生えそろってから行う第二期治療(本格治療)に分かれます。あごが成長段階にある時期から矯正歯科で定期的に観察し、成長を利用して土台を整えることで、治療の選択肢が広がる場合があります。

例えば、上下の前歯が生え替わる7〜8歳ごろに相談を始め、永久歯が並ぶスペースを確認しておくと、後からスペース不足が見つかった場合にも早めに対応を検討しやすくなります。一方で、永久歯が生えそろってから治療を始める場合は、成長を利用したスペース確保の選択肢が限られるため、歯を並べるスペースを作る目的で健康な永久歯を抜く「抜歯矯正」が検討されることがあります。

ただし、早く相談すれば必ず抜歯を避けられるわけではありません。抜歯の要否は、歯とあごの大きさ、口元のバランス、噛み合わせ、永久歯の位置などを精密検査で確認したうえで判断されます。子ども一人ひとりの歯とあごの状態によって異なるため、個人差があります。

小児矯正で抜歯が必要かを、抜歯を避けやすいケースと抜歯を検討するケースで対比した図解。成長期にあごを広げてスペースを確保する場合と、永久歯が生えそろってからスペース不足で小臼歯を抜く場合を並べ、相談する年齢で治療の幅が変わることを示す。

小児矯正で「抜く歯」は永久歯・乳歯・過剰歯で意味が違う

小児矯正で「抜歯」と言っても、抜く対象が永久歯か、乳歯か、過剰歯かで意味合いが大きく異なります。一般に矯正で慎重な判断が必要になるのは、歯を並べるスペースを作るために健康な永久歯、多くは小臼歯(前から4番目・5番目あたりの歯)を抜くケースです。

一方、生え替わりを助けるために乳歯を計画的に抜いたり、歯並びを乱す原因になる過剰歯を抜いたりするのは、永久歯の萌出(歯が生えてくること)を助ける処置という位置づけになります。例えば、なかなか抜けない乳歯が永久歯の生える向きをふさいでいる場合や、過剰歯が前歯のすき間や生え遅れの原因になっている場合は、これらを抜くことで永久歯が適切な位置に生えやすくなる場合があります。

つまり、同じ「抜歯」でも、健康な永久歯をスペース確保のために抜く処置と、永久歯の生え替わりを助けるために乳歯・過剰歯を抜く処置は、目的が異なります。どの歯をどう扱うかは、レントゲンなどの検査をもとに歯科医師が判断します。判断は症例によって異なります。

抜歯が必要になる主な理由(歯とあごの大きさのアンバランス)

永久歯の抜歯が検討される主な理由は、歯の大きさに対してあごが小さく、すべての歯を並べるスペースが足りない「アンバランス」です。歯が大きい、あるいはあごが小さいと、歯を並べたときに前へ押し出されて口元が突出したり、歯が重なってデコボコ(叢生)になったりすることがあります。

こうした場合に、歯を後ろに下げたり、歯列の中に収めたりするスペースを確保する目的で、小臼歯などの抜歯が検討されることがあります。抜歯が必要になる条件としては、歯とあごの大きさのアンバランス、噛み合わせのズレ、口元の突出などが挙げられます。

例えば、永久歯が生えそろう中学生以降になってから治療を始めると、成長を利用したあごのコントロールが難しくなるため、無理に歯を並べるより、抜歯でスペースを作ったほうが安定した仕上がりを目指しやすいと判断されるケースがあります。逆に、成長期に相談していれば、あごの成長を利用する治療や経過観察を含め、複数の選択肢を検討できる場合があります。

抜歯・非抜歯の判断は、スペース不足の程度や顔のバランス、噛み合わせによって変わります。自己判断で「抜きたくない」「抜いたほうがよい」と決めるのではなく、検査結果をもとに説明を受けることが大切です。判断には個人差があります。

ベストチョイス編集部からのひとこと

ベストチョイス編集部が多数の矯正歯科の掲載情報を整理してきた中で、保護者の方が見落としがちなのが「抜歯か非抜歯かは、相談する年齢や成長段階によって選べる幅が変わる」という点です。あごが成長する時期はスペースを作る選択肢が多い一方、成長が進んだ後は抜歯を含む対応が検討されることもあります。

「抜かない矯正」という言葉だけで医院を選ぶより、なぜ抜く・抜かないと判断したのか、その根拠を検査結果とあわせて説明してもらえるかを確認することをおすすめします。

第一期治療で永久歯の抜歯を避けられることがある仕組み

第一期治療で永久歯の抜歯を避けられることがあるのは、子どものあごがまだ成長している時期に、その成長を利用して歯の並ぶスペースを確保できる場合があるためです。あごの幅を広げたり、永久歯が正しい位置に生えるよう誘導したりすることで、すべての歯を並べる土台を整えます。

成長が進んでからではあごを広げにくくなるため、早い時期の相談がスペース確保の選択肢を広げることがあります。第一期治療の目的は、歯を一本ずつ並べることよりも、永久歯が並ぶための「土台づくり」にあります。

具体的には、拡大装置で歯列の幅を広げてスペースを生み出したり、上下のあごの成長バランスを整えたり、生え替わりの時期に永久歯が正しい方向へ出てくるよう促したりします。

例えば、前から3番目の乳犬歯はもともと生え替わりが遅く、スペースが足りないと永久歯の犬歯が外側へはみ出して八重歯になりやすい歯です。早い段階でスペースを確認しておくと、はみ出しのリスクを下げる治療を検討できる場合があります。

こうして混合歯列期のうちに土台を整えておくと、第二期治療が不要になったり、必要でも簡単な処置で済んだりするケースがあります。ただし、第一期治療を行えば必ず抜歯を避けられるわけではなく、もともとのスペース不足が大きい場合は、成長を利用しても足りずに第二期で抜歯が検討されることもあります。

「非抜歯」を過度に優先して無理にあごを広げると、口元が突出したり歯ぐきが下がったりするリスクもあるため、バランスの取れた計画が大切です。効果や適応には個人差があります。

あごの拡大・成長誘導でスペースを確保する

第一期治療では、拡大装置などを使ってあごの幅を広げ、永久歯が並ぶスペースを確保するアプローチが検討されることがあります。子どもの上あごは成長段階にあるため、装置で少しずつ広げることで、歯がデコボコになる原因のスペース不足に対応できる場合があります。

例えば、上の前歯が生え替わる時期に歯列が狭く、永久歯が窮屈そうな場合、早めに幅を広げておくと、後から生えてくる犬歯や小臼歯が並ぶ余地が生まれることがあります。一方で、拡大には限界があり、骨格的な不調和が大きいケースでは拡大だけでは並べきれないこともあります。

また、装置の使用には装着時間を守る必要があり、協力が得られないと十分な効果が出にくいことがあります。後戻りを防ぐために保定(整えた位置を維持すること)が必要になる点も理解しておくことが大切です。あごの成長量や反応には個人差があり、すべての症例で拡大だけで完結するわけではありません。

第一期治療のみで終わるケースと第二期へ進むケース

第一期治療で土台が十分に整えば、第一期のみで治療が一段落するケースもあれば、仕上げとして第二期治療へ進むケースもあります。前歯の噛み合わせや受け口・出っ歯の傾向などが第一期で改善すると、永久歯が生えそろった後の本格矯正が不要になったり、比較的簡単な調整で済んだりすることがあります。

一方、もともとのデコボコが強い場合や、骨格的な要素が残る場合は、永久歯が生えそろってからマルチブラケット装置(歯に装置をつけてワイヤーで動かす装置)などで仕上げる第二期治療が必要になります。

注意したいのは、第一期で土台を整えても、その後の生え替わりで再びスペースが不足することがあり、第二期で抜歯が検討される可能性もゼロではない点です。例えば、第一期で前歯は並んでも、その後に生える犬歯や小臼歯のスペースが足りず、最終的に抜歯を選ぶこともあります。

第一期と第二期のどちらまで必要か、抜歯を伴うかは、生え替わりの経過を見ながら判断されます。治療の進み方には個人差があります。

小児矯正で抜歯するタイミングと判断の目安

小児矯正で歯を抜くタイミングは、抜く歯の種類によって異なります。過剰歯は、永久歯への影響を見ながら生え替わり時期に抜歯が検討されることがあり、生え替わりを妨げる乳歯は、永久歯の萌出に合わせて計画的に抜くことがあります。健康な永久歯(小臼歯など)の抜歯は、永久歯が生えそろう第二期治療の段階で検討されるのが一般的です。

いずれも年齢だけで決めるものではなく、レントゲン検査や口腔内の状態をもとに、歯科医師が時期を判断します。抜歯の要否やタイミングには個人差があります。

過剰歯は本来の本数より多く作られた歯で、前歯まわりの永久歯の生え遅れやすき間、向きの異常の原因になることがあります。そのため、生え替わりの時期に永久歯への影響があると判断された場合、抜歯が検討されます。

抜く時期は、過剰歯の向きや位置によって変わります。通常の永久歯と同じ方向を向いている場合は、生えてきてから抜くことがあります。一方、逆向きに埋まっている場合や、永久歯の萌出を妨げている場合は、周囲の歯への影響を見ながら早めに対応することもあります。

生え替わりを妨げる乳歯については、下に永久歯があるのに乳歯が残っている場合などに、永久歯の正しい萌出を助ける目的で抜くことがあります。反対に、自然に抜ける見込みがある乳歯を急いで抜く必要がないケースもあります。

健康な永久歯を抜くスペース確保のための抜歯は、混合歯列期にすぐ行うことは多くなく、永久歯が生えそろう12歳前後以降の第二期治療で全体の計画とあわせて判断されるのが一般的です。

例えば、6〜7歳ごろの健診で過剰歯が見つかった場合、まず永久歯への影響を確認し、必要に応じて抜歯を検討します。その後、生え替わりを定期的に観察しながら、最終的なスペースの過不足を見て小臼歯抜歯の要否を判断する、という流れになることがあります。

抜歯の適切な時期は、歯とあごの状態、永久歯の位置、成長段階によって異なります。自己判断せず、担当医に相談することが大切です。タイミングや要否には個人差があります。

小児矯正で抜歯する歯の種類と費用の目安

小児矯正で抜歯の対象になる歯は、主に過剰歯・生え替わりを妨げる乳歯・スペース確保のための小臼歯(永久歯)の3種類です。過剰歯や乳歯の抜歯は健康保険が適用されることが多く、自己負担額は保険の負担割合や自治体助成、処置内容によって異なります。一方、矯正のための小臼歯抜歯や矯正治療そのものは原則として自由診療です。

自由診療では、医院や症例、装置の種類によって費用に幅があります。費用は税込総額と追加費用の有無を確認することが大切です。

小児矯正で抜歯する歯の種類を過剰歯・生え変わりを妨げる乳歯・小臼歯の3つのカードで整理した図解。過剰歯や乳歯は保険が使えることが多く数百〜数千円、小臼歯はスペース確保のための原則自費の抜歯であることを示し、税込総額と追加費用の確認を促す。

抜歯の対象別に、目的・保険適用・費用の目安を整理すると、おおむね次のようになります。費用は保険診療の自己負担や自費診療の目安であり、医院や症例、検査の有無、自治体の医療費助成によって変わります。

抜く歯 主な目的 保険適用 費用の目安(税込)
過剰歯 永久歯の生え遅れ・すき間・向きの異常への対応 適用されることが多い 数百円〜数千円程度(自己負担割合・助成により異なる)
生え替わりを妨げる乳歯 永久歯の正しい萌出を助ける 適用されることが多い 数百円〜数千円程度(自己負担割合・助成により異なる)
小臼歯(永久歯) 歯を並べるスペースの確保 原則自費(矯正の一環) 抜歯1本 約5,000〜1万円前後

過剰歯・乳歯の抜歯(保険が適用されることが多い)

過剰歯や生え替わりを妨げる乳歯の抜歯は、永久歯の歯並びを守る治療として、健康保険が適用されることが多い処置です。過剰歯は放置すると、後ろに控える永久歯が出てこられなくなったり、前歯にすき間ができたり、周囲の歯の根に影響したりすることがあります。そのため、生え替わりの時期に抜歯が検討されます。

費用は、保険診療の自己負担割合や自治体助成、処置内容、画像検査の有無によって変わります。すでに生えている過剰歯か、埋まっている過剰歯かでも処置の難易度が異なり、CT検査が加わると別途費用がかかる場合があります。乳歯の抜歯も保険内で行われることが多く、費用負担は比較的小さく済む傾向があります。

主なリスク・副作用としては、抜歯後の痛みや腫れ、出血、まれな感染などがあり、埋まっている歯の摘出では小さな外科処置になることもあります。例えば、6〜7歳の歯科健診で過剰歯が見つかり、永久歯の生え替わりに影響しそうな場合は、抜歯を含めた対応が検討されます。適応や費用、回復には個人差があるため、診察での確認が必要です。

スペース確保のための小臼歯抜歯(矯正は原則自費)

歯を並べるスペースを作るための小臼歯抜歯は矯正治療の一部であり、矯正治療自体が原則として自由診療となるため、保険は適用されないことが一般的です。小臼歯は前から4番目・5番目あたりの歯で、スペース確保の目的で選ばれることがあります。

費用は、抜歯そのものが矯正の一環として1本あたり約5,000〜1万円前後、矯正治療全体としては第一期治療が約20万〜50万円、第二期治療が約50万〜100万円程度が一つの目安です。いずれも税込の目安で、医院・装置・症例によって幅があります。治療期間は装置の種類や症例によって異なり、第一期治療・第二期治療ともに1〜3年程度かかることがあります。

主なリスク・副作用として、健康な歯を抜く不可逆的な処置である点、抜歯後のスペースの閉じ方によっては口元の見た目が想定と変わる場合がある点、装置使用に伴う痛みや違和感、虫歯・歯肉炎、後戻りの可能性などが挙げられます。

例えば、口元の突出が強いケースでは、無理に非抜歯で並べるより小臼歯を抜いて整えたほうが横顔のバランスに配慮しやすいこともあります。抜歯の要否・本数や費用、仕上がりには個人差があり、精密検査が前提です。

ベストチョイス編集部からのひとこと

ベストチョイス編集部が複数医院の費用情報を整理する中で見えてきた傾向として、小児矯正は「第一期だけで終わるか、第二期まで進むか」「抜歯を伴うか」で総額が大きく変わります。第一期と第二期を別料金にする医院もあれば、第一期からの継続で第二期の費用を調整する医院もあり、提示額に何が含まれるかの確認が欠かせません。

比較する際は、検査料・調整料・保定装置・抜歯費用まで含めた税込総額と、再治療や後戻りへの保証の有無を合わせて確認すると、後から想定外の出費に驚くことが少なくなります。

小児矯正の抜歯のリスク・デメリットと後悔しないために

小児矯正で健康な永久歯を抜く場合、抜歯は元に戻せない処置であるため、メリットとデメリットの両面を理解したうえで判断することが大切です。適切に計画された抜歯は噛み合わせや見た目の改善につながる場合がある一方、本数や歯の動かし方によっては、口元の印象が想定と変わる、咀嚼に関わる違和感が出る、といった懸念が指摘されることもあります。

抜く・抜かないの判断根拠を、検査結果とともに説明してもらうことが後悔を避ける鍵になります。

抜歯矯正のデメリットとして語られることが多いのが、見た目と機能の両面です。見た目では、特に小臼歯を上下左右で複数本抜く場合に、歯列のアーチが内側に入り、想定より顔の印象がやせて見える、口元が寂しく見えると感じる人がいるとされます。

機能面では、抜歯による噛み合わせの変化や、術後に一時的な違和感が出ることもあります。ただし、これらは抜歯そのものが必ず起こす問題ではなく、抜く本数・歯を動かす方向・最終的なゴール設定によって結果が変わる部分が大きいとされています。

例えば、もともと口元が出ているケースでは、小臼歯を抜いて口元を下げることが治療目的に合う場合があります。一方で、口元が出ていないのに安易に抜くと、引っ込みすぎた印象につながる可能性もあります。

後悔を避けるためには、治療前に「抜歯した場合・しなかった場合の仕上がりの違い」「なぜその本数なのか」を担当医とすり合わせ、ゴール像を共有しておくことが重要です。また、抜歯を避けるための非抜歯治療にも、無理な拡大による口元の突出や歯ぐきの下がりといった別のリスクがあるため、「抜かない=常に良い」ではない点も押さえておきましょう。仕上がりや感じ方には個人差があります。

小児矯正の抜歯についてよくある質問

Q. 小児矯正では必ず抜歯が必要になりますか?

必ずしも必要ではありません。乳歯と永久歯が混在する時期にあごの成長を利用してスペースを確保できれば、健康な永久歯を抜かずに治療できる場合があります。ただし、歯とあごの大きさのバランスが大きく崩れている場合は抜歯が検討されることもあり、要否は精密検査で判断されます。

Q. 子どもの矯正で抜くのはどの歯ですか?

主に、本数の多い過剰歯、生え替わりを妨げる乳歯、スペース確保のための小臼歯(永久歯)の3種類です。過剰歯や乳歯は永久歯の萌出を助ける目的で抜くことが多く、健康な小臼歯を抜くのはスペース不足が大きいケースで、第二期治療の段階で検討されるのが一般的です。

Q. 早く矯正を始めれば抜歯を避けられますか?

あごが成長する時期に相談すると、成長を利用してスペースを作る治療を検討できる場合があります。ただし、もともとのスペース不足が大きい場合は、早く始めても最終的に抜歯が必要になることもあります。早期の相談は選択肢を広げる意味で役立つ場合があります。

Q. 小児矯正の抜歯に保険は使えますか?

過剰歯や生え替わりを妨げる乳歯の抜歯は、健康保険が適用されることが多い処置です。自己負担額は保険の負担割合、自治体の医療費助成、処置内容、画像検査の有無によって異なります。一方、歯を並べるための小臼歯抜歯や矯正治療自体は、原則として自由診療です。費用は医院や症例により異なるため、税込総額の確認が大切です。

Q. 過剰歯はいつ抜くのがよいですか?

過剰歯を抜く時期は、永久歯への影響、歯の向き、埋まっている位置によって変わります。通常と同じ向きなら生えてから、逆向きや埋まっている場合は周囲の歯への影響を見て早めに対応することがあります。年齢だけで決めず、レントゲンなどの検査をもとに歯科医師が判断します。

Q. 抜歯矯正で口元が引っ込みすぎると聞きましたが本当ですか?

小臼歯を複数本抜く場合に、想定より口元が引っ込んで寂しく見えると感じる人もいます。ただし、これは抜く本数や歯を動かす方向、ゴール設定によって左右される部分が大きく、必ず起こるわけではありません。治療前に仕上がりのイメージを担当医とすり合わせることが大切です。

まとめ

小児矯正では、すべての子どもに抜歯が必要なわけではなく、第一期治療であごの成長を利用してスペースを確保できれば、健康な永久歯の抜歯を避けられる場合があります。抜歯の対象は、永久歯を守るための過剰歯・乳歯と、スペース確保のための小臼歯(永久歯)に分かれ、意味合いが異なります。

過剰歯や乳歯の抜歯は保険が適用されることが多く、自己負担額は保険の負担割合や自治体助成、処置内容によって変わります。一方、小臼歯抜歯を含む矯正治療は原則として自由診療で、第一期治療が約20万〜50万円、第二期治療が約50万〜100万円が一つの目安です。治療期間は第一期治療・第二期治療ともに1〜3年程度かかることがあり、主なリスクには痛みや違和感、虫歯・歯肉炎、後戻り、抜歯後の口元の印象変化などがあります。

健康な永久歯を抜く場合は元に戻せないため、抜く・抜かないの判断根拠を検査結果とともに説明してもらい、仕上がりのイメージを共有しておくことが後悔を避ける近道です。あごが成長する時期は対応の選択肢が広がる場合があるため、気になる歯並びがあれば、永久歯が生えそろうのを待つ前に矯正歯科で相談し、抜歯を含めた治療計画を確認することから始めてみてください。

本記事は一般的な情報を整理したものです。個別の症例については、必ず担当の歯科医師・矯正歯科医にご相談ください。抜歯の要否・時期・仕上がりには個人差があります。

参考:厚生労働省「医療広告規制におけるウェブサイト等の事例解説書」

参考:日本矯正歯科学会「矯正歯科治療における標準治療の指針」

参考:日本臨床矯正歯科医会「6.抜歯・非抜歯について」

参考:日本臨床矯正歯科医会「最初に矯正歯科に相談するのは、何歳くらいがよいのですか?」

参考:国民生活センター「歯科矯正の概要と注意点」

ベストチョイス編集部
ベストチョイス編集部

「best choice(ベストチョイス)歯科 byGMO」は、検索機能を使って地域と診療内容を絞り込み、ベストな歯科医院を探せるポータルサイトです。
一般歯科、小児歯科、審美治療、矯正治療など、ご自身にとって今必要な治療を最適なクリニックで受けることができます。