ホワイトニングの成分を徹底解説|過酸化水素・ポリリン酸など種類と効果の違い

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ホワイトニングの成分は、歯科医院で使われる過酸化水素・過酸化尿素と、市販品やセルフホワイトニングで使われるポリリン酸・ハイドロキシアパタイトなどに大きく分かれます。歯の内部の色素に作用することを目指す成分か、表面の着色汚れを落とす成分かで、期待できる白さの範囲が異なります。

歯科用の漂白成分は、濃度や製品の承認状況に応じて管理され、歯科医師の診断・管理のもとで使われるものが中心です。本記事では各成分の働き・安全性・違いを中立に整理します。効果や感じ方には個人差があります。

この記事でわかること
  • 過酸化水素・過酸化尿素など主なホワイトニング成分の働き
  • 歯科医院・セルフホワイトニング・市販品で使われる成分の違い
  • 成分ごとのリスク・副作用・適応外になりやすいケース
  • 市販ホワイトニング歯磨き粉の成分と選び方の目安

ホワイトニングの成分の種類と全体像

ホワイトニングの成分は、歯の内部の色素に作用する「漂白系」と、表面の着色汚れを落とす・付きにくくする「クリーニング系」に大きく分けられます。漂白系の代表が過酸化水素と過酸化尿素で、歯科医院で使われることが多い成分です。クリーニング系にはポリリン酸ナトリウムやハイドロキシアパタイトなどがあり、市販の歯磨き粉やセルフホワイトニングで広く使われています。どちらに当たる成分かを知ると、期待できる白さの範囲を判断しやすくなります。

ホワイトニング成分を漂白系とクリーニング系に分けて示した図解

歯が黄ばんだり着色したりする原因は、大きく分けて二つあります。一つは、コーヒー・お茶・赤ワイン・タバコなどに含まれる色素が歯の表面に付着した「ステイン(外因性の着色)」です。もう一つは、加齢や歯の構造の変化によって、エナメル質の内側にある象牙質の色が濃く見えてくる「内因性の黄ばみ」です。

表面のステインは歯みがきや歯科医院でのクリーニング、ポリリン酸などの成分で落とせる場合があります。一方、内側の黄ばみは表面を磨くだけでは変化を感じにくいことがあります。内側の色味を明るく見せたい場合は、色素へ化学的に作用する漂白系の成分が選択肢になります。この「汚れを落とす」のか「色素に作用する」のかという違いが、成分選びの出発点です。

例えば、毎日ホワイトニング歯磨き粉でていねいに磨いているのに思ったほど白くならない、と感じる方は少なくありません。これは多くの場合、市販品の成分が表面のステインを落とすことを主な目的としていて、内側の黄ばみそのものには作用しにくいためです。

一方、歯科医院で扱う漂白系の成分は歯の内部の色素に作用することがありますが、刺激や知覚過敏などのリスクもあるため、診査・濃度・時間の管理が重要です。どの成分にも得意・不得意があり、「目指せる白さの範囲」と「手軽さ・刺激の少なさ」はトレードオフになることがあります。成分の系統を理解しておくと、自分の目的に合う方法を選びやすくなります。仕上がりの程度には個人差があります。

漂白系の成分(過酸化水素・過酸化尿素)

漂白系の成分は、過酸化水素と過酸化尿素の2種類が中心です。歯の内部に入り込んだ色素に作用し、内側からの黄ばみを明るく見せることを目的とします。過酸化水素は歯科医院のオフィスホワイトニングで使われることが多く、比較的短期間で変化を感じる場合があります。一方、刺激も出やすいため、歯ぐきの保護や施術時間の管理が必要です。

過酸化尿素は、主に自宅で行うホームホワイトニング用に使われることが多い成分です。口の中で少しずつ過酸化水素に変化しながら、時間をかけて作用します。いずれも製品の濃度や承認状況によって取り扱いが異なり、歯科医師の診断・管理のもとで使用されるものが中心です。

漂白系は、歯の色味そのものにアプローチできる数少ない系統ですが、知覚過敏、歯肉への刺激、神経のない歯・人工物には作用しにくいといった制約もあります。作用や感じ方には個人差があります。

クリーニング系の成分(ポリリン酸・ハイドロキシアパタイトなど)

クリーニング系の成分には、ポリリン酸ナトリウム・ハイドロキシアパタイト・ポリエチレングリコール(PEG)・炭酸水素ナトリウムなどがあります。これらは、歯の表面の着色汚れを浮かせて落とす、または再付着を抑えることを目的とした成分です。歯の内部を漂白するものではなく、主に表面のステインへのアプローチです。

ポリリン酸ナトリウムは着色汚れを浮かせて落とし、歯面への再付着を抑える目的で使われます。ハイドロキシアパタイトは歯の成分に近い物質で、表面の微小な傷を整え、ツヤを出したり汚れを付きにくくしたりする働きが期待されます。市販の歯磨き粉やセルフホワイトニングはこの系統が中心で、目指せるのは基本的に「本来の歯の白さに近づける」範囲です。効果の感じ方には個人差があります。

ホワイトニング成分が歯を白くする仕組み

漂白系のホワイトニング成分が歯を明るく見せる仕組みは、過酸化水素が分解する際に発生する活性酸素(フリーラジカル)が、歯の中の着色物質に作用することにあります。活性酸素とは、反応性の高い酸素の一種です。さらに、エナメル質の表面状態が一時的に変化して光の通り方が変わることで、黄ばみが目立ちにくく見える場合もあります。

この化学的な反応は、表面を削って白くする処置とは異なります。ただし、薬剤が歯や歯ぐきへ刺激になることがあるため、濃度・時間・歯の状態を確認しながら行うことが重要です。仕組みを知ると、市販品との作用の違いも理解しやすくなります。

過酸化水素の酸化分解(着色物質への作用)

過酸化水素は、歯の中で水と酸素に分解される過程で活性酸素(フリーラジカル)を発生させます。この活性酸素が着色の原因となる有機質の色素に作用し、色味を明るく見せることを目指します。色のついた大きな分子が、より小さな分子に変化するイメージです。

歯の表面のエナメル質はごく細かい構造をしており、過酸化水素はその隙間を通って内部の象牙質付近の色素に届くことがあります。例えば、長年のコーヒーや加齢で内側が黄ばんだ歯でも、この酸化分解の働きによって色味の変化を感じる場合があります。

一方、過酸化水素は分解されると基本的に水と酸素になりますが、作用の最中は組織への刺激となり得ます。そのため、濃度や時間の管理が欠かせません。色素の種類や歯質によって反応の出方は異なり、個人差があります。

エナメル質の構造変化によるマスキング効果

ホワイトニングで白く見える理由には、色素への作用に加えて、エナメル質の表面状態が一時的に変化して光が乱反射し、内側の黄ばみが透けて見えにくくなる「マスキング効果」もあります。マスキング効果とは、表面で光が散らばることで奥の色が目立ちにくくなる見え方のことです。

エナメル質は半透明で、ふだんは内側の象牙質の色が透けて見えます。表面の状態が変わると光が表面で散乱し、奥の色が目立ちにくくなる場合があります。例えば、施術直後に白く感じ、数日かけて少し落ち着いて見えるのは、この一時的な変化が関わっていると考えられています。

ただし、マスキング効果は永続的なものではなく、時間の経過とともに表面の状態は変化していきます。見え方の変化や持続には個人差があります。

市販品・セルフホワイトニングの成分は「表面の着色除去」が中心

市販のホワイトニング歯磨き粉やセルフホワイトニングで使われる成分は、歯の内部を漂白するのではなく、表面に付いた着色汚れ(ステイン)を落とす、または付きにくくすることが主な働きです。日本国内で一般的に販売される歯磨き粉は、内部の色素へ作用する歯科用漂白材とは目的や成分設計が異なります。

ポリリン酸ナトリウムやPEGはステインを浮かせて落とす目的で使われ、ハイドロキシアパタイトは表面を整えて汚れを付きにくくする目的で使われます。例えば、コーヒーやタバコで黄ばんだと感じる方が市販品で「少し明るくなった」と感じるのは、多くの場合、表面ステインが取れたためです。

一方で、もともとの歯の色より明るく見せたい場合は、表面ケアだけでは届きにくいことがあります。その場合は、漂白系を扱う歯科医院で相談することが選択肢になります。効果の範囲には個人差があります。

ベストチョイス編集部からのひとこと

ベストチョイス編集部が多数の歯科医院やホワイトニング関連の掲載情報を整理してきた中で、読者の方がつまずきやすいのが「歯を白くする=すべて同じ成分」という思い込みです。実際には、表面の汚れを落とす成分と、内側の色素に作用する成分は別物で、目指せる白さの範囲が異なります。

市販品で物足りなさを感じた場合、より強い市販品を探すより、まず自分の黄ばみが「表面の着色」なのか「内側の色」なのかを歯科医院で確認すると、方法を選びやすくなります。

主なホワイトニング成分の働きと特徴

主なホワイトニング成分には、過酸化水素・過酸化尿素・ポリリン酸ナトリウム・ハイドロキシアパタイト・PEG・二酸化チタンなどがあります。それぞれ、白さを目指せる範囲、変化を感じるまでの期間、刺激の出やすさが異なります。

歯科医院で使われる過酸化水素は、歯の内部の色素に作用することを目的とする一方、刺激が出ることがあります。過酸化尿素は時間をかけて作用し、市販・セルフホワイトニング系の成分は表面の着色ケアが中心です。目的が「歯の色味そのものにアプローチしたい」のか「着色を落としたい」のかで、適した成分が変わります。

主なホワイトニング成分の特徴を比較した図解

代表的な成分を、主な用途・働き・刺激の傾向の観点で整理すると、おおむね次のようになります。濃度や効果の感じ方は製品や個人によって幅があり、あくまで一般的な目安です。

成分 主な用途 主な働き 刺激の傾向
過酸化水素 歯科医院(オフィス) 歯の内部の色素に作用 出ることがある
過酸化尿素 歯科医院(ホーム) 少しずつ過酸化水素に変化 出ることがある
ポリリン酸ナトリウム 市販・セルフホワイトニング 着色を落とし再付着を抑える 比較的少ない傾向
ハイドロキシアパタイト 市販 表面を整え汚れの付着を抑える 比較的少ない傾向
PEG 市販 着色汚れを落としやすくする 比較的少ない傾向
二酸化チタン セルフホワイトニング・市販 一時的に明るく見せる 比較的少ない傾向

過酸化水素|歯科医院で使われる漂白成分

過酸化水素は、歯科医院のオフィスホワイトニングで使われることが多い漂白成分です。歯の内部の色素に作用することを目的とし、比較的短期間で変化を感じる場合があります。医院や製品によって濃度・照射方法・施術時間は異なり、専用の光(ライト)を併用することもあります。

色素に作用するため、加齢や飲食による内因性の黄ばみにも対応できる場合があります。一方で、濃度や作用時間によっては刺激が出ることがあり、施術中や施術後に歯がしみる知覚過敏、薬剤が歯ぐきに触れた際の一時的な刺激が起こることがあります。

これらの症状は一過性のことが多いとされますが、症状の出方には個人差があります。例えば、結婚式やイベント前に短期間で白さを目指したい場合に選ばれることがありますが、知覚過敏が出やすい方は、濃度や回数の調整について事前に相談しておくとよいでしょう。効果や刺激の感じ方には個人差があります。

歯科医院・セルフホワイトニング・市販品で使われる成分の違い

ホワイトニング成分は、歯科医院・セルフホワイトニング・市販品で扱われる成分や目的が異なります。歯科医院では、過酸化水素・過酸化尿素など、歯の内部の色素に作用することを目的とした薬剤が歯科医師の診断・管理のもとで使われることがあります。一方、セルフホワイトニングや市販品では、表面の着色を落とす・付きにくくする成分が中心です。

薬機法(医薬品などの品質・有効性・安全性を定める法律)や関連通知では、成分の濃度や製品の承認状況に応じて取り扱いが管理されています。特に歯科用漂白材は、過酸化水素や過酸化尿素の濃度により、管理上の注意が必要になる場合があります。そのため、「ホワイトニング」と呼ばれていても、歯科医院・セルフホワイトニング・市販品では、使われる成分と目指せる白さの範囲が異なります。

例えば、セルフホワイトニングで施術したのに歯の地の色が変わらなかったと感じる場合、そもそも内部の色素へ作用する歯科用漂白成分を使う仕組みではないことが理由の一つです。法律上・制度上の区分を知っておくと、過度な期待による行き違いを防ぎやすくなります。

提供形態 主に使われる成分 目指せる白さの範囲 施術・使用する人
歯科医院(医療) 過酸化水素・過酸化尿素など 歯の内部の色素に作用 歯科医師・歯科衛生士
セルフホワイトニング 二酸化チタン・ポリリン酸など 表面の着色を落とす 利用者本人
市販の歯磨き粉・グッズ ポリリン酸・ハイドロキシアパタイト・PEGなど 表面の着色を落とす 利用者本人
ベストチョイス編集部からのひとこと

ベストチョイス編集部がホワイトニング関連の情報を横断的に整理する中で見えてきたのは、「セルフホワイトニング」「医療」「市販」という言葉だけでは、使える成分の違いが伝わりにくいという点です。同じホワイトニングという名称でも、内部の色素に作用することを目的とした薬剤を扱うかどうかで、目指せる白さは変わります。

地の色そのものを明るく見せたいのか、着色を落としてすっきりさせたいのか、目的を先に整理しておくと、セルフホワイトニング・市販品・歯科医院のどれが自分に合うかを判断しやすくなります。

参考:厚生労働省「歯科用漂白材等審査ガイドラインについて」

参考:日本歯科審美学会「歯のホワイトニングについて」

市販ホワイトニング歯磨き粉の成分と選び方

市販のホワイトニング歯磨き粉は、ポリリン酸ナトリウム・ハイドロキシアパタイト・PEG・炭酸水素ナトリウムなどの成分で、表面の着色を落とすことを目的としています。目指せるのは、基本的に本来の歯の白さに近づける範囲です。選ぶ際は、着色を落としたいのか、再付着を抑えたいのか、表面を整えたいのかという目的に合った成分が入っているかを確認するとよいでしょう。

例えば、コーヒーやお茶のステインが気になる方は、ポリリン酸ナトリウムやPEGなど着色を落としやすくする成分が選択肢になります。歯の表面のザラつきやツヤのなさが気になる方は、ハイドロキシアパタイトが配合された製品を検討する方法もあります。

一方で注意したいのが、研磨剤(清掃剤)の存在です。粒子の粗い研磨剤で強く磨くと、一時的に白く見えても、エナメル質の表面に細かい傷がつき、かえって着色しやすくなることがあります。低研磨や研磨剤無配合をうたう製品を選び、力を入れすぎずに磨くことが、長い目で見た着色予防につながります。

なお、いずれの市販品も、歯科医院で使われる漂白系成分とは目的や働きが異なります。「使い続ければ必ず大きく白くなる」と考えるのではなく、本来の白さを保つ・取り戻すための日常ケアと位置づけるのが現実的です。効果や感じ方には個人差があります。

「白く見せる」成分と「着色を防ぐ」成分の違い

市販品の成分には、汚れを落として「本来の白さに近づける」ものと、白い顔料で一時的に「白く見せる」ものがあります。ポリリン酸ナトリウムやPEG、ハイドロキシアパタイトは、着色を落としたり付きにくくしたりして、歯本来の白さに近づける目的で使われる成分です。

一方、二酸化チタンのような白色顔料は、歯の表面に白さをのせて見た目を一時的に明るく見せる目的で使われることがあります。洗い流したり時間が経過したりすると、見え方が戻ることがあります。どちらが良い・悪いというより、目的が異なります。

例えば、写真撮影前に一時的に白く見せたいのか、日常的に着色を抑えたいのかで選ぶ成分は変わります。成分の働きを取り違えると「思っていた白さと違う」と感じる原因になるため、表示を確認して選ぶとよいでしょう。仕上がりには個人差があります。

主なホワイトニング成分の働きと特徴(続き)

過酸化尿素|ゆるやかに働くホーム向け成分

過酸化尿素は、主に自宅で行うホームホワイトニングで使われる成分です。口の中で分解されながら少しずつ過酸化水素に変化し、時間をかけて作用するのが特徴です。漂白の最終的な仕組みは過酸化水素と共通しますが、白さを感じるまでに数週間かかることがあります。

マウスピースに薬剤を入れて一定時間装着する方法が一般的で、自分のペースで続けられる点が特徴です。即時的な変化よりも、一定期間継続しながら白さを目指す方法と考えるとよいでしょう。国内で使用されるホーム用薬剤は、製品ごとに濃度や使用時間が定められているため、歯科医師の指示に従うことが大切です。

刺激が比較的少ないとされることもありますが、知覚過敏や歯ぐきへの刺激が起こらないわけではありません。自己判断で装着時間や回数を増やすと、しみる症状が出やすくなることがあります。効果が出るまでの期間や持続には個人差があります。

ポリリン酸ナトリウム・ハイドロキシアパタイト|着色ケアと表面ケア

ポリリン酸ナトリウムとハイドロキシアパタイトは、市販品やセルフホワイトニングで使われる代表的なクリーニング系成分です。ポリリン酸ナトリウムは、付着したステインを浮かせて落とし、歯の表面への再付着を抑える目的で使われます。漂白成分ではないため、歯の内部の色素に作用するものではありません。

ハイドロキシアパタイトは歯の主成分に近い物質で、エナメル質表面の微細な傷を埋めて整え、ツヤを出すとともに汚れを付きにくくする働きが期待されます。いずれも歯の地の色を変える漂白効果はなく、目指せるのは本来の白さに近づける範囲です。

例えば、ホワイトニング後の白さを保ちたい方や、軽い着色が気になる方の日常ケアに向いています。表面のケアが中心のため、内側の黄ばみには届きにくい点は理解しておきましょう。効果の感じ方には個人差があります。

ホワイトニング成分のリスク・副作用と適応外のケース

ホワイトニング成分は、目的や濃度に応じて適切に使うことが重要です。漂白系の成分では、知覚過敏や歯ぐきの一時的な刺激といった副作用が起こることがあります。また、神経のない歯や被せ物・詰め物には作用しにくいなど、適応外になりやすいケースもあります。

過酸化水素は分解されると水と酸素になりますが、作用中は歯や歯ぐきへの刺激となり得るため、濃度と時間の管理が重要です。安全性を過信せず、成分のリスクと、そもそも白くなりにくいケースの両方を知っておくことが大切です。

知覚過敏・歯肉への刺激

漂白系成分による主な副作用は、施術中・施術後に歯がしみる知覚過敏と、薬剤が歯ぐきに触れた際の一時的な刺激です。症状は一過性のことが多いとされますが、程度や期間には個人差があります。

過酸化水素は濃度や作用時間によって刺激の出方が変わります。もともと知覚過敏のある方やエナメル質が薄い方は、しみる症状が出やすいことがあります。例えば、オフィスホワイトニングの直後に冷たい水でしみる、施術後しばらく違和感があるといった感覚が出ることがあります。

気になる場合は、知覚過敏用の歯磨き剤を使う、濃度や照射時間を調整する、施術間隔をあけるといった対応が検討されます。なお、ごくまれにカタラーゼという酵素を持たない体質の方は、過酸化水素を分解しにくいため、ホワイトニングを受けられないことがあります。症状の出方や程度には個人差があるため、不安がある場合は事前に歯科医師に相談しましょう。

神経のない歯・被せ物・詰め物には作用しにくい

ホワイトニング成分は主に天然歯に作用するため、神経のない歯や、セラミック・レジンなどの被せ物・詰め物には同じようには作用しません。漂白成分は歯の中の天然の色素に働きかける仕組みのため、すでに人工物に置き換わっている部分や、神経を抜いて変色した歯には通常のホワイトニングが効きにくいことがあります。

例えば、前歯に1本だけ被せ物がある場合、周囲の天然歯だけが白くなって人工物の色が浮いて見えることがあります。神経のない歯は、内側から薬剤を入れるウォーキングブリーチという別の方法が検討されることもありますが、適応の判断は歯科医師が行います。

被せ物や詰め物の色を変えたい場合は、ホワイトニングではなく、作り直しが選択肢になることがあります。例えば、ホワイトニングで天然歯が明るくなった結果、古い詰め物の変色が目立つこともあるため、人工物がある方は順番も含めて相談するとよいでしょう。仕上がりや適応には個人差があります。

自由診療としての費用・期間・回数の目安

歯科医院でのホワイトニングは自由診療(保険適用外)で、方法によって費用・期間・通院回数が異なります。いずれも医院、使用薬剤、施術範囲、歯の状態によって幅があるため、事前に税込総額と含まれる内容を確認することが大切です。

自由診療としての主な治療内容・費用・期間・回数・リスクを整理すると、おおむね次のようになります。以下は一般的な目安であり、実際の費用や回数は受診先で確認してください。

方法 治療内容 費用の目安(税込) 期間・回数の目安 主なリスク・副作用
オフィスホワイトニング 歯科医院で薬剤を塗布する 1回 約1万〜7万円 1〜2週間おきに1〜3回程度 知覚過敏、歯肉刺激、色戻り
ホームホワイトニング 専用マウスピースで自宅ケアを行う 一式 約2万〜5万円 2週間〜1か月程度 知覚過敏、違和感、薬剤刺激
デュアルホワイトニング オフィスとホームを併用する 約5万〜10万円 数週間〜1か月程度 知覚過敏、歯肉刺激、費用負担

白さは永続するものではなく、飲食や喫煙、歯の状態によって少しずつ色戻りすることがあります。白さを保ちたい場合は、定期的なメンテナンスやタッチアップ(追加施術)を検討することがあります。費用・期間・効果には個人差があり、詳細は受診先での説明を確認してください。

ホワイトニングの成分や方法の適応は、歯や歯ぐきの状態によって異なります。個別の診断・治療方針については、必ず担当の歯科医師にご相談ください。

ホワイトニングに関するよくある質問

Q. ホワイトニングで変化を感じやすい成分は何ですか?

歯の内部の色素に作用するという点では、歯科医院で使われる過酸化水素が代表的です。ただし、変化の感じ方は歯質、着色の原因、薬剤の種類、施術条件によって異なります。刺激が出ることもあるため、何を重視するかを歯科医師と相談して選ぶことが大切です。

Q. 過酸化水素と過酸化尿素の違いは何ですか?

過酸化水素は、歯科医院のオフィスホワイトニングで使われることが多く、比較的短期間で変化を感じる場合があります。過酸化尿素は、口の中で少しずつ過酸化水素に変化するため、ホームホワイトニングで時間をかけて使われることが多い成分です。いずれも効果や刺激には個人差があります。

Q. 市販のホワイトニング歯磨き粉の成分で歯は白くなりますか?

市販品は、ポリリン酸ナトリウムやハイドロキシアパタイトなど、表面の着色を落とす・付きにくくする成分が中心です。目指せるのは、基本的に本来の歯の白さに近づける範囲です。内側の黄ばみにアプローチしたい場合は、歯科医院で相談するとよいでしょう。

Q. ポリリン酸はホワイトニング成分として安全ですか?

ポリリン酸ナトリウムは、着色汚れを浮かせて落とし、再付着を抑える目的で使われるクリーニング系の成分です。漂白成分ではないため、知覚過敏が起こりにくいとされることがありますが、使用感や刺激の感じ方には個人差があります。歯の地の色を変える成分ではない点も理解しておきましょう。

Q. ホワイトニング成分で歯が溶けたり傷んだりしませんか?

過酸化水素は分解されると水と酸素になりますが、作用中は歯や歯ぐきへの刺激となることがあります。適切な診査・管理のもとで行うことが重要です。また、市販品では研磨剤の使いすぎに注意し、強く磨きすぎないことが歯の表面を守るうえで大切です。

Q. セルフホワイトニングと歯科医院では成分がどう違いますか?

歯科医院では、過酸化水素・過酸化尿素など、歯の内部の色素に作用することを目的とした薬剤が使われることがあります。一方、セルフホワイトニングでは、ポリリン酸や二酸化チタンなど、表面の着色を落とす・一時的に明るく見せる成分が中心です。目指せる白さの範囲が異なります。

まとめ

ホワイトニングの成分は、歯科医院で使われる過酸化水素・過酸化尿素のように歯の内部の色素に作用する「漂白系」と、ポリリン酸ナトリウムやハイドロキシアパタイトのように表面の着色を落とす「クリーニング系」に大きく分かれます。漂白系は歯の色味そのものにアプローチできる場合がありますが、製品の濃度や承認状況に応じて管理され、歯科医師の診断・管理のもとで使われるものが中心です。

知覚過敏などのリスクや、神経のない歯・被せ物には作用しにくいといった制約もあります。クリーニング系は日常ケアに取り入れやすい一方、目指せるのは本来の白さに近づける範囲です。

費用は自由診療で、オフィスが1回約1万〜7万円、ホームが約2万〜5万円、デュアルが約5万〜10万円(いずれも税込・目安)で、方法により期間や回数にも幅があります。主なリスクは知覚過敏や歯ぐきの一時的な刺激です。

自分の黄ばみが表面の着色なのか内側の色なのか、どの程度の白さを目指したいのかを整理したうえで、市販品・セルフホワイトニング・歯科医院のどれが合うかを選ぶことが大切です。気になる場合は自己判断で続ける前に、まずは歯科医院で歯の状態と適した成分を相談することから始めてみてください。

※本記事は一般的な情報を整理したものです。個別の症例については、必ず担当の歯科医師にご相談ください。効果・適応・持続には個人差があります。

ベストチョイス編集部
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