子どもの過剰歯は抜く?経過観察?原因と種類・抜歯のタイミングをやさしく整理

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過剰歯は、本来の本数より多く形成・萌出する余分な歯で、子供では上の前歯の中央(正中過剰歯)に多くみられます。永久歯の生え方や歯並びに影響することがあり、抜歯が検討される場合と経過観察になる場合があります。

健診や生え変わり時期のレントゲンで見つかることが多く、抜くタイミングは6〜9歳頃が目安の一つとされることがありますが、過剰歯の位置・向き・永久歯の根の成長状態によって異なります。

本記事では原因・種類・放置のリスク・抜歯の判断基準・費用・受診の目安を中立に整理しました。状態や治療の適応には個人差があります。

この記事でわかること
  • 過剰歯とは何か(子供に多い理由・本数・頻度)
  • 原因と種類(順生・逆生/埋伏・萌出/正中過剰歯)
  • 放置するリスクと抜く・経過観察の判断基準
  • 抜歯の流れ・費用相場(税込)と受診の目安

過剰歯とは|子供に多い理由と本数・頻度

過剰歯とは、乳歯20本、永久歯は親知らずを除くと28本・親知らずを含めると32本という通常の本数を超えてみられる余分な歯のことです。子供では上の前歯の真ん中(正中)に多く、ここにできるものは「正中過剰歯」と呼ばれます。

多くは健診や生え変わり時期のレントゲンで偶然見つかります。本数は1〜2本のことが多く、通常の歯より小さい円すい形をしていることが多いのも特徴です。

過剰歯ができるのは、歯の元になる「歯胚(しはい)」が顎の骨の中で余分に作られたり、二つに分かれたりするためと考えられています。本来あるべき歯の数に加えて歯胚が形成されることで、余分な歯が育つとされています。

子供で気づかれやすいのは、乳歯から永久歯への生え変わりが進む時期に、永久歯が出てこない・前歯にすき間ができるといった変化として表れやすいためです。例えば、下の前歯は生え変わったのに上の前歯だけがなかなか出てこない、というかたちで気づかれることがあります。

過剰歯の本数・形・できやすい場所

過剰歯は1本のことが多く、2本みられることもあります。3本以上みられるケースは比較的まれです。形は正常な歯より小さい円すい形(とがった形)のものが多い一方、正常な歯に近い形をしているタイプもあります。

できやすい場所は上の前歯の中央で、上顎前歯部・正中部に多くみられます。次いで奥歯の後ろや、まれに小臼歯付近にみられることがあります。前歯の中央にできる正中過剰歯は、永久歯の前歯が生えてくる通り道に近いため、生え方への影響が出やすい点に注意が必要です。

一方で、骨の奥深くに埋まったまま症状が出ず、大人になってからレントゲンで見つかる場合もあります。影響の出方は、過剰歯の場所・向き・深さによって変わります。本数や形には個人差があります。

発生頻度と男女差

過剰歯の発生頻度は報告により差がありますが、およそ1〜3%、目安として30〜40人に1人程度と説明されることがあります。歯の形成に関わる異常の中では、比較的みられることのある状態です。

男女差については、一般的に男児に多い傾向が報告されています。ただし、頻度の数値は集団でみた目安であり、実際にできるかどうかや本数には個人差があります。家族の中で複数のきょうだいにみられることもありますが、家族に過剰歯がない子供にみられる場合もあります。

子供の過剰歯ができる原因

過剰歯ができる根本的な原因は、現在のところ完全には解明されていません。最も有力とされるのは、歯の元になる歯胚が顎の中で過剰に作られたり、一つの歯胚が二つに分かれたりする「歯胚の形成異常」です。

加えて、家族内で複数みられることから遺伝的な要因の関与も考えられています。ただし、親に過剰歯がなくても子供に現れることがあり、原因を一つに特定することはできません。

歯胚は、お母さんのお腹の中にいる時期から顎の骨の中で少しずつ作られていきます。この過程で、何らかの理由により必要以上に歯胚が作られたり、一つの歯胚が二つに分かれたりすると、本来の歯に加えて余分な歯が育つと考えられています。

例えば、上の前歯の永久歯ができる場所の近くに余分な歯胚ができると、それが正中過剰歯として表れることがあります。遺伝については、両親やきょうだいに過剰歯がある場合、その子にもみられる可能性が高まる傾向が指摘されていますが、「遺伝だから必ず起こる」「遺伝ではないから起こらない」と言い切れるものではありません。

なお、過剰歯が複数本まとまってみられる場合などには、まれに全身的な疾患が背景にあることもあります。原因の関わり方には個人差があるため、自己判断で決めつけず、歯科で状態を確認することが大切です。

過剰歯の種類(順生・逆生/埋伏・萌出)

過剰歯は、生える向きと、歯ぐきから出ているかどうかで主に分類されます。他の歯と同じ向きに生えるものを「順生(じゅんせい)」、上下逆さまの方向に向かうものを「逆生(ぎゃくせい)」と呼びます。

また、歯ぐきから頭を出しているものを「萌出(ほうしゅつ)」、骨や歯ぐきの中に埋まったままのものを「埋伏(まいふく)」といいます。この組み合わせによって、見つかり方も抜歯の難しさも変わってきます。

子供の過剰歯の種類を4つのパネルで比較した図解。ふつうの向きで生える順生、鼻側へ逆向きで骨に埋まる逆生、歯ぐきから出ている萌出、骨の中に完全に埋まる埋伏を並べ、向きと深さで抜きやすさが変わることを示した歯科情報イラスト。

順生過剰歯と逆生過剰歯の違い

順生過剰歯は他の歯と同じ向きで生えるため、歯ぐきから出てきやすく、見た目でも気づきやすい傾向があります。前歯の裏側などから小さな歯が顔を出して見つかることがあり、比較的浅い位置にあれば抜歯も行いやすい場合があります。

一方、逆生過剰歯は鼻の方向へ向かうため、骨の中に埋まったまま留まりやすい傾向があります。肉眼では確認できず、レントゲンやCTで初めて見つかることが一般的です。まれに鼻の奥の空洞(鼻腔)方向へ移動することがありますが、多くは骨の中で確認されます。

逆生で深い位置にあるものは、抜歯の際に歯ぐきを切開したり骨を削ったりする処置が必要になる場合があります。向きや深さによって対応が変わるため、画像検査による正確な位置の把握が欠かせません。生える向きや深さには個人差があります。

正中過剰歯と埋伏過剰歯

正中過剰歯は、上の前歯の中央にできる頻度の高いタイプです。永久歯の前歯が生えてくる位置に近いため、永久歯が出るのを妨げたり、前歯の間にすき間を作ったりと、歯並びへの影響が表れやすいことがあります。

埋伏過剰歯は、骨や歯ぐきの中に埋まったまま出てこないタイプです。無症状で経過することも多く、大人になってからレントゲンで偶然見つかることもあります。

ただし、埋まっているからといって必ずしも影響がないとは限りません。周囲に嚢胞(のうほう/袋状の病変)を作ったり、近くの永久歯の根を圧迫・吸収したりする可能性があります。例えば、症状がまったくないのに、健診のレントゲンで前歯の上に埋伏した過剰歯が見つかることは珍しくありません。

埋伏している過剰歯は、抜くか経過観察するかを画像検査の結果から慎重に判断します。状態や影響の出方には個人差があります。

子供の過剰歯を放置するとどうなる?歯並び・永久歯への影響

過剰歯を放置すると、永久歯が正しく生えてこない、前歯にすき間ができる(正中離開)、永久歯の根に影響する、嚢胞ができる、といった問題につながる場合があります。過剰歯は自然になくなるものではないため、永久歯の生え変わりや歯並びに関わる位置にある場合は、悪影響を避ける目的で対応が検討されます。

代表的な影響として、まず永久歯の「萌出障害」があります。正中過剰歯が永久歯の前歯の通り道をふさいでいると、乳歯が抜けても永久歯がなかなか出てこない、あるいは曲がって生えてくることがあります。

次に「正中離開」と呼ばれる前歯のすき間です。永久歯が過剰歯を避けるように生えることで、前歯と前歯の間が開いた状態になる場合があります。

さらに、過剰歯が隣の永久歯の根に近接し、根の表面に影響する「歯根吸収」を起こすことがあります。進行すると、永久歯の保存や神経に影響する可能性があります。加えて、過剰歯を包む袋状の組織が大きくなって嚢胞となり、周囲の骨や歯を圧迫することもあります。

例えば、前歯の生え変わりの時期に「片方だけ永久歯が出てこない」「前歯のすき間がなかなか閉じない」といったサインから過剰歯が見つかるケースがあります。これらは早く見つけて対応するほど、永久歯や歯並びへの影響を小さくできる可能性があります。影響の有無や程度には個人差があります。

「みにくいアヒルの子時代」との見分け

前歯のすき間がすべて過剰歯の影響とは限らず、子供の成長過程で一時的に前歯が開く「みにくいアヒルの子時代」という正常な発育もあります。上の前歯(中切歯)が生え始めた頃は、左右に軽くすき間を空けて生えることがあり、その後に隣の歯(側切歯)などが生えてくるにつれて、すき間が自然に閉じていくことがあります。

つまり、ある時期の前歯のすき間は、心配のいらない正常な発育である場合もあります。ただし、過剰歯がある場合は、側切歯が生えてきてもすき間が閉じずに残ったり、永久歯の生え方そのものに左右差が出たりすることがあります。

例えば、しばらく様子を見てもすき間が閉じない、片側の永久歯だけ生えてこない、といった場合は、正常な発育ではなく過剰歯などが背景にある可能性も考えられます。見た目だけで正常か異常かを区別するのは難しいため、気になる場合はレントゲンを含めた歯科での確認が安心です。発育のペースには個人差があります。

過剰歯は抜く?経過観察?判断基準と抜歯のタイミング

過剰歯は必ず抜くわけではありません。永久歯や歯並びへの悪影響がある場合は抜歯、影響がなく骨の中に留まっている場合は経過観察、というのが基本的な考え方です。抜歯を選ぶ場合のタイミングは、前歯の永久歯の根がある程度育つ6〜9歳頃が一つの目安とされることがあります。ただし、過剰歯の位置・向き・深さ、永久歯との距離によって適切な時期は変わります。

子供の過剰歯を抜くか経過観察するかの判断基準と抜歯時期を示した図解。永久歯が生えてこない・すき間ができる・根に影響するおそれがあれば抜歯を検討、無症状で埋まったままなら経過観察とし、抜くなら6〜9歳ごろが目安であることを伝える。

抜歯が検討されやすいのは、永久歯の萌出を妨げている、前歯のすき間(正中離開)の原因になっている、隣の歯の根や周囲組織に影響するおそれがある、嚢胞を作る可能性がある、逆生や水平など異常な向きに埋伏している、といったケースです。

一方で、完全に埋まっていて無症状で、周囲の歯や組織に影響していないものは、すぐに抜かずに経過観察となることもあります。経過観察の場合も、定期的なレントゲンで位置や周囲への影響を確認することが大切です。

抜く時期については、永久歯の根が十分にできる前に処置すると永久歯を傷つける心配があるため、根の成長を待って6〜9歳頃に行うことがあります。一方で、過剰歯が永久歯の萌出を妨げている場合などは、より早い時期に抜歯が検討されることもあります。

タイミングの判断は、レントゲンやCTで過剰歯と永久歯の位置関係を確認したうえで、担当の歯科医師が個別に行います。なお、子供のうちは骨が比較的やわらかく、処置の負担を抑えやすい場合があります。一方、大人になると骨が硬くなり、抜歯が複雑になることがあります。抜歯か経過観察かは状態によって異なり、適応には個人差があります。

ベストチョイス編集部からのひとこと

ベストチョイス編集部が多数の歯科医院・小児歯科の掲載情報を整理してきた中で、過剰歯について保護者の方が迷いやすいのが「すぐ抜くべきか、もう少し待つべきか」という点です。同じ過剰歯でも、永久歯への影響の有無や根の成長段階によって、抜く時期の考え方には幅があります。

診断にはレントゲンやCTが役立ちます。説明や方針に納得しきれない場合は、小児歯科や矯正歯科でセカンドオピニオンを求めるのも一つの選択肢です。複数の説明を比べることで、抜歯と経過観察のメリット・デメリットを落ち着いて判断しやすくなります。

過剰歯の抜歯・治療の流れと費用の目安

過剰歯の抜歯は、保険診療の対象となることが一般的です。費用は、歯ぐきから出ている歯か、骨の中に埋まっている歯か、CT撮影や麻酔・入院が必要かによって変わります。3割負担では数百円〜数千円程度が目安になることがありますが、検査費・投薬費・処置内容によって総額は異なります。

治療は、レントゲンやCTで位置を確認し、局所麻酔のうえで抜歯するのが基本的な流れです。順生で浅いものは比較的短時間で済むことがありますが、逆生で深いものは歯ぐきの切開や骨を削る処置が必要になり、時間や費用が大きくなる場合があります。協力が難しい場合や、過剰歯が深い位置にある場合などは、全身麻酔・入院を伴う対応が検討されることもあります。

治療の流れは、まずレントゲン(パノラマ・デンタル)で本数や位置を把握し、必要に応じてCTで永久歯や神経との立体的な位置関係を確認します。そのうえで、表面麻酔や局所麻酔を行い、抜歯します。

歯ぐきから出ている順生過剰歯は、比較的短時間で処置できることがあります。一方、骨の中に埋まった逆生過剰歯は、歯ぐきを切開して骨を削り取り出す処置が必要になる場合があります。術後には、痛み止めや抗菌薬などが処方されることがあります。

痛みや腫れは、麻酔が切れた当日から数日にかけて出ることがあります。症状の程度や続く期間には個人差があるため、強い痛み・腫れ・出血が続く場合は、自己判断せず受診先へ相談してください。費用の目安は次のとおりで、いずれも保険3割負担での概算です。

状態・処置 内容 費用の目安(税込・3割負担)
萌出した過剰歯の抜歯 歯ぐきから出ている歯を抜く 約数百〜2,000円程度
埋伏した過剰歯の抜歯 切開・骨削りを伴う抜歯 約3,000円程度〜
CT撮影(必要な場合) 立体的な位置確認 約3,000円程度〜
全身麻酔・入院を伴う場合 協力困難・深い埋伏など 医療機関・入院日数・麻酔方法で変動

全身麻酔や入院が検討されるのは、処置中にじっとしているのが難しい年齢の子供、抜く過剰歯の本数が多い場合、過剰歯が顎の骨の深い位置にある場合などです。この場合は専門の医療機関での対応となり、費用も大きく変わります。事前に、検査費・麻酔費・入院費・術後の通院費を含めた見通しを確認しておきましょう。

なお、過剰歯を抜いたあとに歯並びを整えるために矯正治療を行うこともあります。矯正は原則として自由診療です。治療内容は装置を使って歯並びや噛み合わせを整えるもので、税込の総額の目安は小児期の第1期治療で約10万〜50万円、永久歯がそろう第2期治療で約20万〜100万円です。治療期間は数か月〜数年、通院は月1回前後が目安になることがあります。

主なリスク・副作用として、装置による痛みや違和感、後戻り、むし歯リスクの上昇、歯根吸収などが挙げられます。適応や費用は症例・医院の料金体系によって異なります。

抜歯後は、当日は安静にして硬い食べ物を避ける、処方された薬を指示どおり使う、出血や強い腫れが続く場合は受診する、といった点に注意します。費用・期間・経過には個人差があります。

ベストチョイス編集部からのひとこと

ベストチョイス編集部が複数の歯科医院の費用情報を整理する中で見えてきたのは、過剰歯の抜歯費用は「出ているか・埋まっているか」「局所麻酔か・全身麻酔か」で変わりやすいという傾向です。歯ぐきから出ている過剰歯は比較的費用を抑えやすい一方、深く埋まった逆生のものや入院を伴うケースでは負担が大きくなることがあります。

費用を確認する際は、抜歯そのものだけでなく、CT撮影代・抜歯後の処置・必要に応じた矯正費用まで含めて、税込総額の見通しを聞いておくと安心です。保険が使える抜歯と自費の矯正は分けて考えると、後から想定外の出費に驚きにくくなります。

受診の目安と家庭でのチェックポイント

子供の前歯の生え変わりで「いつもと違う」と感じたら、過剰歯の可能性も含めて歯科で相談するとよいでしょう。過剰歯は症状が出ないことも多く、家庭で確実に見つけるのは難しいため、健診のレントゲンや生え変わりの異変が発見のきっかけになります。

家庭で気づきやすいサインとしては、乳歯が抜けたのに永久歯がなかなか生えてこない、左右で生え方に差がある、片方だけ永久歯が出てこない、前歯のすき間が大きく開いたまま閉じない、乳歯が抜けた後に小さな歯が見える、歯の本数が多いように見える、といったものがあります。

これらに当てはまる場合や、健診で「過剰歯があるかもしれない」と指摘された場合は、レントゲンで確認できる小児歯科・矯正歯科のある歯科医院に相談しましょう。きょうだいに過剰歯があった場合も、念のため確認しておくと安心です。

例えば、上の前歯だけが半年以上たっても生えてこないようなときは、過剰歯が通り道をふさいでいる可能性もあります。早めに受診することで、永久歯や歯並びへの影響を確認しやすくなります。発見の時期や生え変わりのペースには個人差があります。

子どもの過剰歯についてよくある質問

Q. 過剰歯は子供のうちに抜いたほうがいいですか?

永久歯の萌出を妨げる、すき間や歯根吸収の原因になるなど、悪影響がある場合は子供のうちの抜歯が検討されます。一方、無症状で骨の中に留まっているものは経過観察になることもあります。判断は画像検査をもとに歯科医師が行います。

Q. 過剰歯の抜歯は何歳ごろが目安ですか?

抜歯を行う場合、前歯の永久歯の根がある程度育つ6〜9歳頃が一つの目安とされることがあります。ただし、過剰歯の位置や永久歯との距離によっては、より早い時期に抜歯が検討される場合もあります。時期は症例ごとに異なるため、レントゲンやCTで確認して判断します。

Q. 過剰歯は遺伝しますか?

家族内で複数みられることがあり、遺伝的な要因の関与が考えられています。両親やきょうだいに過剰歯がある場合、子供にもみられる可能性が高まる傾向があります。ただし、家族に誰もいなくても発生することがあり、原因は完全には解明されていません。

Q. 過剰歯の抜歯は痛いですか?全身麻酔は必要ですか?

処置中の痛みを感じにくくする目的で、局所麻酔を行うことが一般的です。麻酔が切れた当日から数日は、痛みや腫れが出ることがあります。処置中にじっとしているのが難しい場合や、本数が多い・深い位置にある場合などは、全身麻酔・入院が検討されることもあります。

Q. 過剰歯を抜くと歯並びが自然に整うことはありますか?

早い時期に抜くことで、ふさがれていた永久歯が自然に生えてくることが期待できる場合があります。ただし、すでに歯並びがずれている場合や、すき間が残る場合は、別途矯正治療が必要になることもあります。抜歯後の見通しも含めて、担当の歯科医師に相談しましょう。

Q. 過剰歯は経過観察でもよい場合がありますか?

完全に骨の中に埋まっていて無症状で、周囲の永久歯や組織に影響していないものは、すぐに抜かずに経過観察となることもあります。ただし将来的に嚢胞や歯根吸収を起こす可能性もあるため、定期的なレントゲンでの確認が前提です。観察か抜歯かは状態により異なります。

まとめ

過剰歯は、通常より多くみられる余分な歯で、子供では上の前歯の中央(正中過剰歯)に多くみられます。原因は歯胚の形成異常や遺伝的要因が考えられていますが、完全には解明されていません。

過剰歯には順生・逆生、埋伏・萌出といった種類があり、永久歯の萌出障害、前歯のすき間、歯根吸収、嚢胞などの影響が出る場合は抜歯が検討されます。一方、無症状で周囲に影響していない場合は、経過観察となることもあります。

抜歯を行う場合は、前歯の根が育つ6〜9歳頃が目安とされることがあります。費用は保険3割負担で数百円〜数千円程度が目安になることがありますが、深い埋伏歯や全身麻酔・入院を伴う場合は総額が大きく変わります。

前歯がなかなか生えてこない、すき間が閉じない、左右差があるといったサインに気づいたら、自己判断で様子を見続けるのではなく、まずはレントゲンで確認できる小児歯科・矯正歯科のある歯科医院で相談しましょう。気になる点があれば、早めに受診して状態を確認することから始めてみてください。

本記事は一般的な情報を整理したものです。個別の症例については、必ず担当の歯科医師にご相談ください。診断・治療の適応や経過には個人差があります。

参考:厚生労働省「医療広告ガイドライン」

参考:厚生労働省「歯科診療報酬点数表」

参考:東京歯科大学学術機関リポジトリ 辻野啓一郎; 新谷誠康
「小児の歯数異常・萌出異常への対応 3.上顎正中過剰
歯」

ベストチョイス編集部
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