インプラント手術で使う麻酔とは?種類や特徴、費用を解説

Xアイコン
facebookアイコン
LINEアイコン
Index目次

インプラント手術は外科的な処置を伴うため、痛みを抑える麻酔の使用が欠かせません。しかし、「どのような麻酔を使うのか」「費用はどれくらいかかるのか」といった点に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。麻酔にはいくつかの種類があり、治療内容や体調、不安の程度に応じて使い分けるのが一般的です。

本記事では、インプラント手術で用いられる麻酔の種類や特徴、費用の目安についてわかりやすく解説します。

インプラント手術では麻酔を使う?

インプラント手術は歯ぐきや骨に処置を行う外科的治療のため、痛みを抑える目的で麻酔を使用するのが一般的です。

ここでは、前提としてインプラント手術の概要を説明し、なぜ麻酔が必要とされるのか、その理由について解説します。

インプラント手術とは

インプラント手術とは、失った歯の代わりに人工歯根(インプラント体)をあごの骨に埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。

入れ歯やブリッジとは異なり、骨に固定するため安定性が高く、自分の歯に近い噛み心地が期待できます。手術では歯ぐきを切開し、骨に穴を開けてインプラント体を埋め込むなど、一定の外科的処置を伴うものです。その後、骨と結合する期間を経て上部構造を装着します。

インプラント手術で麻酔が必要とされる理由

インプラント手術では歯ぐきの切開や骨への処置など、痛みを伴う可能性のある工程が含まれます。そのため、痛みを軽減する目的で、麻酔を使用するのが一般的です。

麻酔によって処置部位の感覚を一時的に鈍らせることで、手術中の苦痛を大きく軽減できます。また、痛みへの不安がやわらぐことで緊張がほぐれ、血圧や脈拍の急激な変動を防ぎやすい点もメリットです。安全かつ円滑に治療を進めるためにも、麻酔は重要な役割を果たします。

インプラント手術で使う麻酔の種類

インプラント手術では、症状や治療範囲、患者さんの体調や不安の程度などに応じて、いくつかの麻酔法を使い分けます。

主な麻酔の種類は以下のとおりです。

  • 局所麻酔
  • 全身麻酔
  • 静脈内鎮静法

一般的には局所麻酔が中心ですが、処置の規模や患者さんの不安・恐怖感の強さによっては静脈内鎮静法や全身麻酔が検討されることもあるでしょう。リスクと効果を踏まえ、歯科医師が選択します。

ここでは、インプラント手術で使う麻酔の種類と、それぞれの特徴をみていきましょう。

局所麻酔

局所麻酔とは、処置を行う部分の感覚だけを一時的に鈍らせる麻酔法です。意識は保ったまま痛みを抑えられるのが特徴で、インプラント手術でも広く用いられています。

全身への影響が比較的少なく、日帰り手術にも適している方法です。局所麻酔にはいくつかの種類があり、治療部位や範囲に応じて使い分けられます。

浸潤麻酔

歯ぐきに直接麻酔薬を注入し、その周辺組織の感覚を鈍らせる方法です。効果が現れるのが比較的早く、簡単に行いやすいため、一般的な歯科治療でも広く使われています

インプラント手術においても、限られた範囲の処置であれば浸潤麻酔で対応できることが多く、基本的な麻酔法のひとつです。

伝達麻酔

神経の根元付近に麻酔薬を注入し、神経が支配する広い範囲の感覚を遮断する方法です。特に、下あごの奥歯周辺など、処置する範囲が広い場合に用いられます

一度の麻酔で広い範囲に効果が及ぶため、複数本のインプラントを埋め込むケースなどで選択される方法です。

表面麻酔

軟膏やゼリー状の麻酔薬を歯ぐきの表面に塗布し、感覚を鈍らせる方法です。主に注射時の痛みを軽減する目的で、局所麻酔の前段階として使用されます

針を刺すときの刺激をやわらげることで不安を和らげ、本格的な麻酔へスムーズに移行できるようにする方法です。

全身麻酔

完全に眠った状態で手術を行う麻酔法です。意識がなくなるため、手術中の記憶や痛みはほとんど残りません。設備や人員体制が整った医療機関で実施される方法です。

インプラント手術は、通常は全身に大きな負担がかかる処置ではないため、全身麻酔が用いられるケースはほとんどないといってよいでしょう。多くの場合、局所麻酔などで対応可能です。

ただし、手術が複雑で長時間に及ぶケースや、患者さんが強い不安を感じて全身麻酔を希望される場合などは、全身麻酔が選択されることもあります

静脈内鎮静法

点滴から鎮静薬を投与し、中枢神経の働きを抑えて半分眠ったような状態で治療を受ける方法です。

意識は完全にはなくならないものの、不安や恐怖心がやわらぎ、リラックスした状態で手術を受けられます

長時間の処置や、歯科治療に強い苦手意識がある患者さんに用いられることがあるでしょう。

麻酔の種類別・費用相場

麻酔の費用は、種類によって異なります。局所麻酔はインプラント手術の基本料金に含まれていることが多いものの、静脈内鎮静法や全身麻酔は追加費用が発生する場合があるでしょう。

麻酔の種類ごとに、費用の目安をまとめました。

麻酔方法 費用相場
局所麻酔 手術費用に含まれることが多い
静脈内鎮静法 3万~10万円程度
全身麻酔 10万~20万円程度

費用は医療機関や治療内容によって異なるため、事前の確認が必要です。

インプラント手術の麻酔が切れて痛みが出たときの対処法

麻酔が切れたあとは、じんじんとした痛みや違和感が出ることがあります。これは手術による一時的な炎症反応であることが多く、適切に対処すれば不快感を軽減することが可能です。

痛みが出たときの主な対処法は以下のとおりです。

  • 痛み止めや抗生剤を服用する
  • 痛む場所を冷やす
  • 強い痛みが続く場合は医療機関を受診する

ここでは、麻酔が切れてから痛みが出たときの対処法を解説します。

痛み止めや抗生剤を服用する

手術後は、痛み止めや抗生剤が処方されるのが一般的です。指示どおりに服用することで、痛みや腫れを抑えられるほか、感染のリスク軽減にもつながります

自己判断で服用を中止したり、用量を変更したりせず、決められた方法で使用することが大切です。

痛む場所を冷やす

患部を適度に冷やすことで、炎症や腫れを抑える効果が期待できます。保冷剤などをタオルで包み、短時間ずつ当てるようにしましょう

ただし、長時間の冷却は血行を妨げ、回復を遅らせる可能性があります。医師の指示に従い、適度な時間で行うことがポイントです。

強い痛みが続く場合は医療機関を受診する

通常は数日で痛みが落ち着いてきますが、強い痛みが長引く場合や、腫れや発熱を伴う場合、炎症が起きている可能性も考えられます。

我慢せず、できるだけ早めに歯科医院へ連絡し、診察を受けるようにしてください。重症化を防ぐためにも、早期対応が大切です。

インプラント手術で麻酔を使う際の注意点と副作用のリスク

インプラント手術で行う麻酔は、安全性に十分配慮されています。しかし、より安心して治療を受けるためには、患者さん自身の協力やリスクの把握も欠かせません。

手術で麻酔を使う際の注意点などは以下のとおりです。

  • 持病やアレルギー、健康状態を伝える
  • 歯科医師と事前によく話し合う

手術で麻酔を使う際の注意点や、副作用のリスクについて解説します。

持病やアレルギー、健康状態を伝える

麻酔を使った手術を安全に行うためには、麻酔を受ける前に、健康状態などの情報を正確に伝えることが大切です。

高血圧や心疾患、糖尿病などの持病がある場合や、過去に薬でアレルギー症状が出た経験がある場合は、麻酔の方法や使用する薬剤の選択に影響することがあります。

麻酔による重篤な副作用はまれですが、アレルギー反応や血圧の変動などが起こる可能性はゼロではありません。事前確認と情報提供を丁寧に行うことが、トラブルの予防につながります。

現在の健康状態を正確に申告することで、より安全性に配慮した治療計画を立てることができ、安心して手術にのぞめるでしょう。

歯科医師と事前によく話し合う

麻酔に対する不安や疑問がある場合は、遠慮せずに歯科医師へ相談することが大切です。「どのような麻酔を使用するのか」「術後の注意点はなにか」などをあらかじめ把握しておくことで、安心感が高まります。

また、過去に歯科治療で気分が悪くなった経験がある場合は、情報を共有しておくとよいでしょう。

十分なコミュニケーションをとることが、安全・安心なインプラント治療につながります。

インプラント手術の麻酔に関するよくある疑問

インプラント手術で麻酔を受ける場合、不安や疑問を抱く方も少なくありません。

ここでは、特にありがちな疑問について解説します。

麻酔の作用はどのくらい続く?

麻酔の効果時間は、種類や使用量、体質などによって異なりますが、一般的に局所麻酔の場合は2〜4時間程度持続するとされています。

手術が終わったあともしばらくは唇や頬、舌の感覚が鈍い状態が続くことが多く、触れても違和感が残りやすいでしょう。

時間の経過とともに徐々に感覚は戻りますが、完全に元通りになるまでには個人差があります。効果が切れるタイミングを見越して、術後の予定は余裕をもって組むことが大切です。

麻酔が効いている間の過ごし方は?

麻酔が効いている間は感覚が鈍くなっているため、無意識のうちに頬や舌を噛んでしまうおそれがあります。特に小さなお子さんや高齢の方は注意が必要です。

また、熱さを感じにくくなるため、熱い飲み物や食事は控えたほうがよいでしょう。基本的には麻酔が十分に切れてから食事をとるようにし、やわらかいものを選ぶなど工夫が必要です。

術後の過ごし方については、歯科医師の指示に従いましょう。

麻酔に年齢制限はある?

麻酔の使用に関して、明確な年齢制限が一律に設けられているわけではありません。実際には年齢そのものよりも、全身の健康状態や既往症の有無が重視されます

高齢であっても、健康状態が安定していれば麻酔を使用できるケースは少なくありません。一方で、心疾患や呼吸器疾患などの持病がある場合は慎重な判断が必要です。

最終的には歯科医師が総合的に判断し、安全性を考慮したうえで麻酔方法を選択します。

まとめ

インプラント手術で使用される麻酔には、局所麻酔をはじめ、静脈内鎮静法や全身麻酔など複数の方法があり、治療内容や健康状態に応じて選択されます。

麻酔を使ったインプラント手術を安全に行うためには、持病やアレルギーなどの情報を正確に伝え、副作用のリスクなど十分な説明を受けておくことが大切です。不安や疑問は遠慮せず相談し、自分に合った方法でインプラント治療にのぞみましょう。

以下のページでは、インプラント手術の麻酔について相談ができる歯科医院をご紹介しています。ぜひチェックしてみてください。

関連記事:日光市でインプラント治療をするならおすすめしたい歯科クリニック5院

ベストチョイス編集部
ベストチョイス編集部

「best choice(ベストチョイス)歯科 byGMO」は、検索機能を使って地域と診療内容を絞り込み、ベストな歯科医院を探せるポータルサイトです。
一般歯科、小児歯科、審美治療、矯正治療など、ご自身にとって今必要な治療を最適なクリニックで受けることができます。